体が温まるとかゆくなる肌の炎症に「温清飲」【薬剤師が教える漢方薬辞典】
ドラッグストアで陳列されていて、よく目にする漢方薬。 「苦いけど体によさそう」「温清飲は知っているけど……」など、「そもそも漢方ってどんなもの?」と思っている方も多いのではないでしょうか。 そんな基本的な漢方に関する疑問や基礎知識を、漢方の専門家にわかりやすく解説してもらいます。 写真はこちらから→体が温まるとかゆくなる肌の炎症に「温清飲」【薬剤師が教える漢方薬辞典】 今回のテーマは、「温清飲(うんせいいん)」です。あんしん漢方(オンラインAI漢方)の薬剤師、碇純子さんに教えてもらいました。
温清飲はどんな方におすすめ?
温清飲はどんな方におすすめなのか、体質や症状を解説します。 1.手足のほてりがある方 温清飲は、体力中等度(普段生活するうえでは問題ない体力)であり、手足のほてりがある方におすすめの漢方薬です。手足のほてり以外にも、のぼせがある方にもよく使われます。 「温清飲」は、炎症をしずめる働きのある「黄連解毒湯」に、血を補う「四物湯」が合わさった漢方薬です。体の余分な熱を冷まし、手足のほてりなどの症状の改善に働きかけます。 2.肌の赤みやかさつき、かゆみがある方 「温清飲」は、体が温まると赤みやかゆみが出る肌や、肌がかさつく湿疹・皮膚炎の方におすすめです。 これらの症状は、血液の不足や体内での血液循環が滞ることで肌に栄養が行き渡らなくなり、肌が炎症を起こしていることが原因と考えられます。 「温清飲」は、血液を補い体内の循環を改善することで体にたまった余分な熱を冷ます効果が期待でき、赤みやかゆみのもととなる炎症をしずめながら、不足した血を補うことで肌のかさつきも抑えます。 3.イライラや不正出血がある方 イライラや不正出血がある方にもおすすめです。血液が熱を持ち中枢神経系や自律神経系を刺激することが、イライラの原因のひとつと考えられます。熱を持った血液は出血の勢いが強くなり、不正出血にもつながるのです。 「温清飲」は、血流を改善し熱を冷ますことで、イライラや不正出血の改善が期待できます。