喧嘩の弱い、遊びを知らない「優等生」の話など誰も聞きたがらない…新聞・テレビの「正論」が皆つまらない理由
■新聞やテレビは「学級委員」 それに比べて――比べちゃ悪いけど――話のつまんないのはだれかというと、学級委員です。優等生。勉強ができるのはいいんだけど、なんかこう、きまじめで、L7(四角四面)で、決まりごととかルールとかにうるさくて。きれいごとばかり。 これって、いまで言ったらだれでしょう? マスメディアですよね。新聞やテレビ。全国紙の社説や、ワイドショーのコメンテーター。 インターネットやSNSも、そうです。建前ばかり言っている。自分の狭隘(きょうあい)な正義を振り回している。しかも、威勢のいい投稿に限って匿名なんだから笑っちゃう。 わたしの勤めていた全国紙は、優等生タイプが多かったです。いい大学を出てるし、勉強もできて、多くの人が、わたしなんかよりよほど外国語もできる。 でも、「あんた、学級委員なの?」みたいな人、実名を挙げるとたいへんなことになるので書きませんが、いっぱいいますよ。そういう人たちが、社説だのコラムだのを書いている。 なにごとにもかっちりしている。間違えないこと、炎上しない慎重さには長けています。 でも、喧嘩は弱いんです。じっさいにしたことないから。優等生だから。ちょっとネトウヨに絡まれたり、SNSで炎上しちゃうと、慌てる。へこむ。ほっとけばいいじゃねえかと思うんだけど、なぜか過剰に反応してしまう。シャバ僧っていうか。 ■正しいことを言うときはギャグにまぶせ 学級委員の書く文章って、主張は正しいけどおもしろくないんだと。正しいことを言うなよって話です。不良仲間で正しいことを声高に言おうものなら、それこそ火の海です。 正しいことに、人は圧迫されるものだ。ぐうの音も出なくなる。だから、せっかくの正しいことが、通じなくなるんです。ほんとうに読んでほしい人が、読まない。あんたの言葉は、人の心に届かないってことです。 正しいことを言うときは、ギャグにまぶしてくれ。