中国に「自らが国際法守れ」 比国防相、中距離ミサイル計画めぐり
フィリピンのテオドロ国防相は24日、中距離ミサイルシステムを取得する自国の計画について、声明を発表した。中国側からの批判に対し、「主権の範囲内の装備調達で、いかなる外国の拒否の対象でもない」と反論した。 【写真】「私が村をよみがえらせる」 世代交代担うZ世代、地雷除去員の闘い フィリピン軍が23日、米軍の中距離ミサイルシステム「タイフォン」の取得を計画していることを明らかにしていた。中国とフィリピンは南シナ海で領有権をめぐって対立しており、中国外務省は即日、「地政学的対立と軍拡競争を招く挑発的で危険な動きだ」と批判した。 テオドロ氏は24日の声明で、排他的経済水域(EEZ)の防衛を目的に2024年に始まった包括的群島防衛構想(CADC)に基づく能力強化の一環だと説明。「安全保障上のリスクや課題に対処するためで、特定の国を対象としているのではない」と主張した。 さらに、中国が他国の能力開発を批判する一方で、核兵器や弾道ミサイルの能力を増強しているとし、「本当に地域の緊張を緩和したいなら、自らが威嚇や挑発をやめ、国際法を順守し、フィリピンのEEZから違法な存在を撤収させるべきだ」と指摘した。(マニラ=大部俊哉)
朝日新聞社