年末の海外旅行を直撃!12月から「燃油サーチャージ」再値上げ…「サーチャージ」無しの航空会社とは
高いFSCよりコスパのいい「MCC」を利用すべき理由
FSCが高すぎて利用しづらいのであれば、中堅航空会社またはハイブリッド航空会社と呼ばれる「ミドルコストキャリア(MCC)」がおすすめだ。割安で、しかも意外と快適に過ごせる。 「ZIPAIR」(ジップエアー)は、全席に電源あり、機内Wi-Fiが無料だ。フルフラットになる上級席もあり、全機が、最新の中型機「ボーイング787」である。有料機内食のおいしさやJAL系列である安心感など、一度乗るとコストパフォーマンスの良さにリピーターになる人も多くいる。燃油サーチャージもゼロ。 シンガポール航空の格安航空会社(LCC)である「スクート」も、MCCに近い存在。日本路線は主にボーイング787で機内は広々としていて、エコノミー前方に静音エリア、さらに上級席もある。機内持込10kgまで無料もうれしい。 韓国のMCCとして’21年に運航開始したのが「エアプレミア」だ。機材はボーイング787で、エコノミークラスに加え、プレミアムエコノミーがあって座席のシートピッチが35インチと、主なFSCの34インチより広いのが魅力。飛行4時間以上の便だと機内食が2回提供される。 LCCだと手荷物ルールが厳格で、シートピッチも狭い。また、A320など小型機材が多く、機内での窮屈感が半端ではない。その中間にあたるMCCは、運賃も割安でセールも多く、上手に活用したいところだ。 ◆特典航空券は無料ではない!? 日系2社は燃油代を別途徴収 マイルを利用した特典航空券は、実質「無料」で飛行機に乗ることができる。しかし、ANAやJALをはじめ、多くの航空会社のマイレージプログラムでは、特典航空券だと別途、燃油サーチャージが必要だ。運賃がいくらゼロでも、燃油サーチャージで10万円が加わると考えれば、“タダ旅行”のお得感がなくなってくる。 特典航空券の発券時、「燃油不要」でよく知られるのが、米系航空会社だ。ユナイテッド航空「マイレージプラス」、アメリカン航空「アドバンテージ」、デルタ航空「スカイマイル」、アラスカ航空「マイレージプラン」などが該当する。しかも例えば、ユナイテッド航空でANA国際線特典航空券を発券すると、ANA運航便でも燃油サーチャージが無料になる。ただ、急なルール変更もよくあるので、くれぐれも気を付けたい。 一方で、外資系航空会社のマイルを特典航空券が手に入るまで貯めるのは、日本在住だとなかなか難しい。外資系ホテルチェーンなどで貯まったポイントをマイルに交換するなど、ひと工夫が必要だ。 特典航空券は1年先まで予約できる。万が一、予定変更になっても、特典航空券はキャンセル手数料が安い。JALだと取消手数料3100円、ANAだと3000マイルの減額で済む。その使い勝手の良さ、特典予約枠が少ないなどの理由から、最近はなかなか予約しづらい。マイルの有効期限がまだあれば、燃油サーチャージが高い今は無理せず「様子見」も賢明だろう。