F1新世代2026年マシン“30kg軽量化”は「不可能な目標」とフェルナンド・アロンソ懸念
F1は6月6日に2026年から導入される新規定を発表。新しいF1マシンは小型軽量化が目指されているが、フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)はその目標が非常に難しいものだと考えているようだ。 【動画】次世代F1マシンはこうなる! FIAが2026年新規則を公開 新世代のマシンはホイールベースは最大3600mmから3400mmに、全幅は2000mmから1900mmに縮小。最大フロア幅は150mm縮小される。そして軽量化は重要な目標であり、2026年型車両の最低重量は2022年より30kg軽い768kgとされている。 だが現行のマシンから30kg軽量化するという目標について、アロンソはかなり厳しい視線を投げかけている。 「30kg(の軽量化)を達成するのは、おそらく不可能だと思う」 アロンソはそう語る。 「(新規定で)パワーユニット(出力)の50%が電気になるのなら、それを支えるためのパッテリーが必要になる。そうするとマシンの重量はパワーユニットで20~30kgは増えるはずだ」 「それで30kg軽量化したいというなら、今のクルマからは60kgは軽量化しなくちゃいけないということだ。それはおそらく現時点では不可能な目標だ」 「2年間でその目標を達成する必要がある。F1では常にあることだけど、2024年には無理だったモノが、2026年には現実のモノになる。それはチームのとても聡明な人達によるものだ。ただ、それもマシン側で出来ることがあってこそだ」 またアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)は2026年マシンについての懸念として、シミュレータで報告された“極めて遅い”スピードを挙げている。ただ小型化自体には正しい方向だとも語った。 「そうだね、あまり出過ぎた事は言いたくないけれど、かなり遅くなりそうだ」 新世代のマシンについて訊かれたアルボンはそう答えた。 「MGU-Kがなくなることなどが関係していて、直線で速度が少しずつ低下しないようにするために、たくさんの作業が行なわれていると思う」 「だけどまだ作業は必要だと思う。一部のコースでのスピードを見ると……かなり遅いんだ」 「より軽量なクルマだけど、それはタダで手に入るものじゃない。減らそうとするチームの努力とコミットメントによるものなんだ」 「クルマのサイズについては、正しい方向だと思う。新しいエンジンのレギュレーションが生み出しているものを回復しようとするために、色々と複雑になってしまっているのは確かだけどね。僕としてはもっとシンプルなエンジンが良いと思っている」
Filip Cleeren