インハイ注目SBの一人、米子北DF樋渡蓮音。チームのため、将来のためにも勝ち上がり、評価を勝ち取る
27日に開幕するインターハイの注目SBの一人が、米子北高(鳥取)DF樋渡蓮音(3年=FC.フェルボール愛知出身)だ。強力な右SBは一週間後に開幕する全国大会へ向け、「サイド攻撃の起点となるような、自分からのクロスで点を決めれたり、自分が点を決めれたり、自分から発信できるようなプレーをしていきたいと思います」と意気込んだ。 【写真】伊東純也ら日本代表トリオがパリ観光! サングラス&私服姿に「三つ子みたい」「まじで顔小さい」 米子北は19日、第13回堺ユースサッカーフェスティバルで興國高(大阪)と対戦し、0-0で引き分け。樋渡は興國の強力な左サイド、快足FW安田光翔(2年)とテクニカルなSB久松大燿(3年)封じの役割を担った。 「サイドハーフとのコミュニケーションだったり、ボランチとのコミュニケーションを上手くして、サイドの部分で奪い切ったり、自分が縦切って行かせないようにしたり、そういう工夫はしました」。際立った特長を持つ相手に押し込まれる時間帯も長かったが、味方と連係しながら対人守備の強さを発揮。自身はコーナー付近の攻防で上回り、また「DFラインは全体的に集中していたし、今日の温度感でやれれば良い」と同じ集中力で守ったDFラインを評価していた。 運動能力が非常に高く、スピードのあるドリブル、クロスも武器とする樋渡は後半、意図した攻撃の中で攻めどころの一つに。対面のマークを外して攻め上がるなど相手を押し返し、クロスにもチャレンジしていた。 昨年から存在感のある動きを見せていたが、「去年は3年生が上にいるから自分たちはやるだけみたいになったんですけど、今年の学年は自分がまとめるのもそうだし、プレーでも引っ張っていかないといけないので、その2つの責任感と自覚が今年は芽生えたのかなと思います」。プレミアリーグWESTの神戸U-18戦(7月13日)で後半に同点ゴールを決めるなど、中村真吾監督も評価するようなパフォーマンスを続けている。 本人も状態の良さを実感。「徐々にプレミア(リーグを)通して良くなっていて。前回の試合(神戸U-18戦)でも点決めれましたし、コンディションとしてはどんどん上がってきたと思います」と頷く。その上で、「中村先生とかにも『能力は』って言われるんですけど、周りを見ることだったり、ダイレのパスだったりが『あまり良くない』って言われるので、そういう部分を克服できたらもっと良くなるのかなと思います」とまだまだ自分を高めていくことを誓っていた。 樋渡は将来について、「自分の中では大学を通して絶対プロになりたいって思ってるので、途中挫折せずにプロに向かって、成長できればなと思います」。インターハイはそのきっかけの大会にする意気込みだ。 「(1学年先輩の)仲田堅信君(現同志社大)とか、(2年時に)インターハイで優秀選手を取れているので、自分もやらないとなってのはありますし、進路に繋げるためにも(日本高校)選抜とかにも入りたいので、ここで一歩成長して優秀選手を取れればなと思います」。米子北は2021年大会で準優勝し、2022年大会も3位。注目SBは自分たちの世代を全国4強以上、日本一へ導き、自身の評価も勝ち取る。