台湾のサトウキビで作ったラム酒、国際大会で銀賞 産学連携で開発
(台北中央社) 台湾糖業(台糖)が高雄餐旅大(高雄市)と共同で開発したラム酒が、酒類の国際的なコンクール、ブリュッセル国際コンクール(CMB)の蒸留酒部門で銀賞を受賞した。台糖が19日、報道資料で明らかにした。受賞したラム酒は台湾産のサトウキビを原料としており、量産化を目指す方針も示した。 蒸留酒部門の審査は今年9月28日から10月1日にかけてイタリアで行われた。 台糖は昨年、サトウキビを使った酒の開発に向け、委託研究計画を始動。同大と手を組み、酒類を専門とする陳千浩副教授(准教授)をトップに、台湾産のサトウキビを用いて台湾らしさを持つラム酒を生み出す方法を研究した。 原料にしたのは野生種のサトウキビの遺伝子を受け継ぐ品種。研究グループは南部・台南市善化にある台糖のサトウキビ農場に出向き収穫。25度以下で保存した搾り汁を蒸留させ、さらにオークたるで6カ月熟成させた。サトウキビのさわやかな甘い香りが漂い、なめらかで上品な口当たりに仕上がったという。 台糖は今後も研究開発に力を注ぎ続けるとした上で、早期の量産化によってサトウキビ産業の活性化につなげたいと今後の展望を示した。 (曽智怡/編集:田中宏樹)