【毎日書評】伝え方を変えるだけ。仕事の手戻りを減らすコミュニケーションの時短テクニック
ビジネスパーソンの日常は、時間との戦い。だからこそ「時短力」を身につけるべきだと主張しているのは、『無駄ゼロ! 自分時間が増える 超・時短ハック』(鈴木真理子 著、明日香出版社)の著者です。 時短で働くメリットは多く、まわりから「効率的な人」「生産性が高い人」と評価され、大切に扱ってもらえるのだとか。また、1日24時間のうち、仕事時間を減らせば自分のための時間が増えていくことにもなるはず。それもまた、時短の大きなメリットだというわけです。 なお著者は、時間を効率的に使うために、以下の3つのポイントを押さえてほしいと述べています。 1. ムダに気づき、ムダをとことん省く 2. 質をこなす必要がある仕事は、とにかくスピードアップする 3. 質を求められる仕事は、時間をかけ、腰を据えて取り組む つまり、仕事には、時間をかけるべき仕事と、さほど時間をかけなくてよい仕事があるということです (「はじめに」より) 大切なのは、仕事のやり方を見なおし、「もしかしたら、やらなくてもいいかも」と問題意識を持つこと。つまり、「すべての仕事に時間をかければかけるほど、よい仕事ができる」という考え方は思い込みにすぎないわけです。 時間の長さと成果の大きさは、必ずしも一致しません。短期集中型で成果を上げる仕事術を身につけてください。(「はじめに」より) こうした思いを軸とした本書のなかから、きょうは第4章「手戻りをなくすコミュニケーションのハック」に目を向けてみましょう。
誤解されないように伝える
仕事の指示をする側が「細かくいわなくてもわかるでしょ」とことばを端折ると、必然的に受け手の判断に委ねることになります。しかしそれでは、期待したとおりに仕事ができあがってこなかったとしても無理はありません。そもそも、コミュニケーションが成り立っていないからです。 仕事を頼むときは、6W3Hを使いましょう。「誰が(Who)」「誰に(Whom)」「何を(What)」「いつ(When)」「どこで(Where)」「なぜ(Why)」「どのように(How)」「いくつ(How many)」「いくら(How much)」を伝えるのです。(「はじめに」より) たとえば、「なにを(What)=商品Bの資料を」「なぜ(Why)=A社へ提案するため」「いくつ(How many)=A4サイズ1枚」「いつ(When)=10月7日の15時までに」などと伝えれば、誤解を与えずにすむわけです。(136ページより)