虎のソナタ トラ番〝取材不足〟で大盛り食べ損ねた~ 涙が出るほどうれしい球児監督主催の「火の玉勝男カレー」
阪神秋季キャンプ(7日、高知・安芸)キャンプ地・安芸は藤川新監督〝主催〟の差し入れ飯第2弾で「火の玉勝男カレー」大盤振る舞いの日だった。 【写真】藤川監督が報道陣に振る舞った「土佐勝男(かつお)飯」 太っ腹な球児監督が親交のある居酒屋の名物を報道陣にドーンと差し入れる、涙が出るほどうれしい企画。第1回は今月3日の日曜日。紅白戦初戦が行われた日だった。 だが、トラ番にとっては、指揮官の地元・高知がファン殺到で盛り上がったことよりも、育成外国人ベタンセスがMAX161キロを出したことよりも、「勝男飯」が忘れられない日になった。 こんなおいしい食事をプレゼントしてくれた指揮官に対して、悪口なんて今後一切書きません!と食べたトラ番が誓ったとか、誓わなかったとか。 とにかく大反響で、キャンプ地以外で取材をしていた、食べていないトラ番たちは「次回はいつ?」「俺が安芸に行くときはあるのか?」「食べ損ねてなるものか!」と心待ちしていたのだ。 トラ番・須藤佳裕に電話してみた。6日にキャンプ地入り。ただし、投手担当でブルペンに張り付いていた。 長くこの仕事をしていると、数々の太っ腹差し入れを目撃してきた。そして、悲劇も。 偉大な左腕・能見投手は兵庫県の出石出身。地元から有名な出石そばの職人がやってきて、報道陣に出来立てを振舞って下さった。美味だった。生卵入りが実にいい。 ところが、投手担当の何人かが食べ損ねた。なぜなら、このキャンプ地は、ブルペンが報道陣の待機部屋から随分、離れた〝崖の下〟にある。大サービスが起きている場所は全く見えない。 食べられなかったトラ番と、腹いっぱい満喫したトラ番の間にギスギスした空気が流れたのを、虎ソナは知っている。食いモノの恨みは、人間関係を簡単に崩壊させる。 遠い昔にも、当時監督・中村勝広の故郷から特産品の海産物やピーナツが「トラ番のみなさんに」と配られたことも。この時も、間に合わずにもらい損ねたトラ番が何人も現れた。すべて投手担当だった。 だから、ひょっとしたら須藤は食べられなかったのでは?という意地悪な発想が頭をよぎり、真っ先に尋ねたのだ。