【妻子殺害事件|初公判】殺人認めるも、殺人未遂・殺人予備は否認:検察「身勝手極まりない動機」【新潟】
3年前、新潟市で起きた妻子殺害事件の裁判員裁判が始まりました。 新潟市南区の住宅で、妻と当時1歳の娘を殺害した罪に問われている男の初公判で、被告は殺人の罪について「間違いありません」と起訴内容を認めました。 【動画】【妻子殺害事件|初公判】殺人認めるも、殺人未遂・殺人予備は否認:検察「身勝手極まりない動機」【新潟】 起訴状などによりますと、新潟市南区の元看護師・渡辺健被告(31)は2021年11月、自宅で妻・春香さんと当時1歳の長女・純ちゃんの首をロープで絞め殺害したとして殺人の罪に問われています。 また、事件の7カ月前にも飲料水に睡眠薬を入れ、妻・春香さんに飲ませながら長女・純ちゃんと車で出かけるのを止めず、交通事故を起こさせて2人を殺害しようとした殺人未遂の罪に、事件の2カ月前には勤務先の病院から塩化カリウム10本を無断で持ち出した殺人予備の罪などに問われています。 午前10時、渡辺被告は黒っぽいスーツに丸刈りで法廷に現れました。 睡眠薬を入れたことと塩化カリウムを無断で持ち出したことについて問われると… ■渡辺健被告 「妻と娘を殺そうとしたわけではありません。」 一方、殺人の罪についてはー ■渡辺健被告 「間違いありません。」 殺人の罪を認めた一方で、殺人未遂と殺人予備の罪は否認しました。 検察は、冒頭陳述で「被告人は職場の同僚女性との不倫関係を継続するため、障害となる妻子を排除するため犯行に及んだ」「身勝手極まりない動機で犯行態様も悪質」などと指摘。そのうえで、睡眠薬を混入する前日に「運転中に心肺停止」のページを閲覧、「塩化カリウム製剤死ぬ」などの検索履歴が残っていたことなどから、以前から殺害を企て殺意があったと主張しました。 一方、弁護側は殺人の事実については争わないとしたうえで、睡眠薬を飲ませたあと運転を止めなかったことについて「被告は、妻に体調の異変がないため睡眠薬を飲んでいないのかと思った」と主張。 塩化カリウムを持ち出したことについては、「夫婦間の生活にストレスを感じ心の安定のために持ってきただけ」などと訴えました。 審理は11月19日まで続き、判決は22日に言い渡される予定です。