札幌記念に出走予定のドゥラエレーデ(撮影：下野雄規)

　本記事ではnetkeibaオリジナルAIが推奨する本命候補3頭を特筆すべき過去の傾向とともにご紹介します。 【写真】ドゥラエレーデのこれまでの軌跡 　今週の重賞競走は日曜日にCBC賞(GIII)と札幌記念(GII)が行われます。その中から札幌競馬場で行われる札幌記念を取り上げます。まずは過去の傾向から。 　過去10年の札幌記念での前走距離別成績を見ていきます。過去10年の札幌記念では前走で2000mに出走していた馬が4勝2着2回3着4回。他の距離では前走1600mの馬が2勝2着2回3着1回、前走2400mの馬が2勝2着2回3着1回となっています。1600mや2400m、そして2000mは根幹距離に分類されています。前走で根幹距離の流れを経験している事も好走するためには重要になってくるのかもしれません。 　それ以外の距離から参戦してきた馬は2勝2着4回3着4回と10頭が馬券に絡んでいます。この10頭の内、7頭が前走でGIに出走。GI以外だった馬については、前走で3着以内に好走しているか1番人気だった馬に限られますので、このあたりのチェックは欠かさずに行いたいところです。 　続いては、過去10年の札幌記念における前走着順別の成績です。過去10年の札幌記念では前走で9着以内だった馬が10勝2着8回3着8回となっています。一方で、前走で10着以下だった馬は2着2回3着2回と苦戦を強いられています。 　前走で10着以下だった馬で馬券に絡んだ4頭は前走がGIだった馬か前走で1番人気の支持を集めていた馬に限られます。前走で二桁着順に終わっている馬については、その時のレース格や人気に注意して取捨は決めたいところです。 　それでは早速ですが、今週の札幌記念でAIから導き出された月曜日時点での本命候補3頭をご紹介します。 ◆人工知能はGI勝ち馬に高評価 ドゥラエレーデ 　前走のエルムS(GIII)は海外遠征からの帰国初戦で2着となっています。調整が難しい中での一戦だった事を思えば、負けはしたものの力は示した結果だったのではないでしょうか。今回は一度叩かれた事で状態面の上積みが見込めますし、前走以上のパフォーマンスに期待できそうです。 　近走はダートで使われており、芝への出走は23年9月のセントライト記念(GII)以来となります。芝では2歳時に出走したホープフルS(GI)を制しており、芝が全くダメな馬ではありません。その後の芝では勝ち鞍を挙げられていませんが、競走中止や展開に恵まれなかったりと力を出し切って負けたとは言い切れません。能力は重賞でもヒケは取りませんし、先行力十分のタイプなので展開次第では上位食い込みがありそうです。 ジオグリフ 　3歳時に今回と同じ2000mで行われた皐月賞(GI)を制しており、距離適性の高さは十分と言える本馬。また、札幌競馬場では2歳時に出走した札幌2歳S(GIII)を勝っていますので、コースへの適性にも不安な点は感じられません。 　その後はノドの疾患で勝ち鞍こそ挙げられていません。しかし、3走前の中山記念(GII)で3着と好走しています、2走前の大阪杯(GI)や前走の安田記念(GI)でも差のない競馬をしており復調気配がうかがえる結果を残しています。地力は確かな馬ですので、自身の力を出し切れる展開になればチャンスはあるのではないでしょうか。 シャフリヤール 　21年の日本ダービー(GI)、22年のドバイシーマクラシック(G1)を勝利しており、GIで2勝を挙げているメンバー最多の実績を誇ります。前走のドバイシーマクラシックでも2着に好走していますし、能力や実績を考えるとここでは格上とも言える存在ではないでしょうか。 　昨年の札幌記念では11着に大敗していますが、レース後にノドの疾患が判明していますので参考外と言えます。その後、ノドを手術した事で国内外のGIで善戦していますので、今は全く不安がないのでしょう。能力は高いですし昨年のリベンジを果たす可能性も大いにありそうです。