74歳節約家のお金がかからない「美容習慣」。愛用コスメと“お口体操”
画廊と美術館での学芸員経験をもち、現在は美術エッセイストとして活躍中の小笠原洋子さん。高齢者向けの3DK団地でひとり暮らしをしています。年金暮らしの小笠原さんは、自他ともに認める節約家で、1日1000円というルールで生活をしています。そんな小笠原さんの美容法について紹介します。 【写真】小笠原さんのケチ習慣
割引きで購入したオールインワン1本の簡単美容
「究極の美容法」といえば、高級化粧品を使い、手間をかけた念入りなケア法を思い浮かべられる人も多いのではないでしょうか。節約暮らしをしている私の美容と言えば、500円で買ったアイテム一品、しかもたった1分で仕上がるお手入れです。 注目に値するその化粧品とは、化粧水と美容液と乳液と下地クリームと紫外線カットがオールインワンになったゲル(100g)で、最初に見つけたときは1000円近い値段だったので購入をためらいました。肌に合わないなどの失敗のリスクも考慮すると、私には高すぎたのです。それがある時、特価の半値で売っていたので飛びついてみました。 両手の人差し指にとり、軽く顔に塗って伸ばします。ゆるいクリーム状で肌に吸い込む心地よさがあります。毎朝これだけ。いわゆる肌の簡単お手入れです。私にとってお化粧とは、その程度のものなのです。
メイクは簡易的に行うことが基本
突然ですが、平安時代の作家・清少納言さんは、だれに会うというためではなく、自分のためにお化粧をしているそうです。香を焚きしめた着物を着て、部屋でくつろぐときこそ、とても気分がいいと作品に書かれていました。昔も今もお化粧とは、まずは自分の気持ちを整えたり楽しんだりするためにあるようですね。 私の場合は、そもそもお化粧を始めた20代初め、一応はさまざまな化粧品を試してみたものの、どれも興味が長続きしませんでした。アイラインもアイシャドウも目が重く感じたりかゆくなったりする。眉は先を細くすると、自分の顔ではないような気がして感じてやめました。チークは、もともと赤ら顔だったので、とくに使用しません。 そんな試行錯誤をし、20代後半からは、ファンデーションと口紅だけの簡単なお化粧に落ち着き、ずっとそうなっています。現在では、ファンデーションを使わないこともあり、鼻など部分的にパフを叩く程度です。