【シンガポール】日本環境協会、ビニール床材などで相互認証
「エコマーク」を運営する公益財団法人、日本環境協会(東京都千代田区)は22日、「シンガポール・グリーンラベル」制度を運営するシンガポール環境委員会(SEC)と、「ビニール系床材」「タイルカーペット」の2品目で相互認証を開始すると発表した。国連気候変動枠組み条約第29回締約国会議(COP29)で、同2品目の共通基準に関する合意書を締結した。 エコマークは、生産から廃棄までのライフサイクル全体を通じて環境への負荷が少なく、環境保全に役立つと認められた商品に付けられる環境ラベル。シンガポール・グリーンラベルも同様の制度として運用されている。 今回の相互認証の開始により、エコマークを取得したビニール系床材とタイルカーペットについては、グリーンラベルを申請する際にシンガポール環境委員会での審査を省略できる。これまで申請時に必要だった試験や証明書類の作成などが不要となる。 日本環境協会によると、シンガポールのグリーンラベル認証を取得している企業の5割超がシンガポール以外の東南アジアの企業で、認定製品の7割超が建築関連製品だ。 域内でグリーンラベルが広く活用されており、相互認証の締結により東南アジアへ環境配慮型製品を輸出する日本企業にとってプラスに働くという。シンガポール環境委員会とは今後も相互認証の対象品目を増やす方向で協議する。 日本環境協会は2023年12月、シンガポール環境委員会との間で初めて共通基準に関する合意書を締結。プロジェクターの相互認証を開始した。今年6月には「複写機・プリンターなどの画像機器」も対象に加え、今回の「ビニール系床材」「タイルカーペット」はこれに次ぐものとなる。 日本環境協会はシンガポールのほか、タイ、中国、香港、台湾、ドイツ、北欧などの11機関とエコマークの相互認証協定を結んでいる。