FOMC、年内利下げ見通し後退させる公算-1回かゼロも
調査に答えたエコノミストの大半は、当局が利下げをする場合その理由は労働市場悪化の兆候や経済的ショックではなく、インフレ低下だと考えている。
会合2日目の12日には、政府が5月の消費者物価指数(CPI)が発表される。CPIはインフレの継続的な冷え込みを示すと予想されている。
ウルフ・リサーチのチーフエコノミスト、ステファニ ー・ロス氏は「CPIはFOMCの論調に影響を与えるだろう。上昇率が0.3%を下回れば、インフレ鈍化のさらなる証拠とみなされる可能性がある」と述べた。
エコノミストの景気見通しは楽観的で、1年以内の景気後退を予想する回答者はわずか3%と、昨年7月の58%を大きく下回った。
何が利下げを促すかについて、回答者の60%がコアインフレ率が3カ月連続で低下することだと答えた。
スカンジナビスカ・エンスキルダ・バンケンの米国担当エコノミスト、エリザベト・コペルマン氏は「労働市場の減速を示す明確な証拠」があれば、利下げを促すかもしれないと述べた。
7日に発表された5月の雇用統計で、雇用者数と賃金の伸びは加速した。トレーダーは利下げ時期予想を後ずれさせ、先物市場は年内約1.5ポイントの利下げを織り込んでいる。
原題:Fed Seen Curbing Rate-Cutting Plans With Inflation Staying High(抜粋)
--取材協力:Sarina Yoo "Kyungjin"、Alexandre Tanzi.
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Steve Matthews, Dana Morgan