「タケのゴールすごかったね」スペインの少年興奮も…日本代表で躍動・久保建英と低調ソシエダの葛藤「主将をなだめてインタビュー」カメラマンは見た
久保の“怒りゴラッソ”とチームの低調
ソシエダは、開幕より1勝1分2敗と低調な戦いが続く。ソシエダ所属の、そして日本代表でもある久保建英のセンセーショナルなゴールパフォーマンスが話題を集めたのは、2節の対エスパニョール戦だった。 怒りの感情を爆発させたかのような振る舞いの理由が明かされることはなかったが、ベンチスタートが少なくともその原因の一端であったのではないかと思われる。ちなみにその試合以降、久保は2試合連続での先発出場を果たしている。 9日間で3試合が行われた2節から4節の中で、ベンチスタートとなった2節、3節ではフル出場、4節は先発出場途中交代と、久保の起用は――本人の感情はさておき――チームとしてのローテーションだったことが窺い知れる。 ただ3節の対アラベス戦では、チームは先制点を得たものの、早い時間帯に出した退場者の影響もあり逆転負けを喫している。 そして代表ウィークでの中断期間前最後の試合となったヘタフェ戦、久保加入以降のソシエダのワーストパフォーマンスとも言える試合となってしまった。
少年が「こないだのタケのゴール、すごかった」
90分を通してのシュート数が1本という低調なパフォーマンスを見せたチームの中で、久保自身も存在を示すことができず60分にピッチを後にした。現地撮影を行なったヘタフェ戦を振り返りつつ、雑感を示していく。 9月1日、ラ・リーガ4節、ヘタフェ対レアル・ソシエダ。 スペイン首都マドリード、その玄関口アトーチャ駅より近郊列車で20分ほどの近郊都市がヘタフェとなる。キックオフは19時15分、アウェイの地へやってきた青と白のストライプユニホームが鮮やかに日差しを反射する。 〈TAKE 14〉のユニホームを纏った親子で歩く少年サポータに声をかけると、「相手を剥がすドリブルが好きなんだ」とハニカミながら撮影に応えてくれた。 「こないだのゴールはすごかった」と、キャプテンのミケル・オヤルサバルのユニホームの父親が付け加えてくれた。 やや空席の目立つスタジアムへ両チームが入場してくる。ソシエダのベンチには、移籍市場最終日に獲得したオーリ・オスカルソンの姿が目新しかった。