世耕弘成氏の資金管理団体の会計責任者を「不起訴不当」、世耕氏と萩生田光一氏は「不起訴相当」
自民党旧安倍派の政治資金規正法違反事件で、東京第5検察審査会は、同法違反(虚偽記入)容疑で告発され、不起訴(起訴猶予)となった世耕弘成・前党参院幹事長(61)(離党)の資金管理団体の会計責任者について「不起訴不当」と議決した。嫌疑不十分で不起訴となった世耕氏と萩生田光一・元党政調会長(61)は、「不起訴相当」とした。 【写真】落選確実の丸川珠代さん、感情を抑えた表情で髪をかきあげた
事件を巡り、検審の議決が出るのは初とみられる。議決は10月9日付で、検審に審査を申し立てた大学教授が4日明らかにした。政治資金収支報告書への不記載額は、萩生田氏側が計2728万円、世耕氏側が計1542万円だったが、東京地検特捜部は5月、不記載額などを考慮して不起訴としていた。
議決は、事件を「清和会(旧安倍派)という影響力の強い会派が所属議員側に指示して行った組織的犯行だ」と指摘。世耕氏側の不記載額1542万円は「一般市民の感覚からすれば極めて高額だ」とし、会計責任者は刑事責任を負うべきだと判断した。地検が再捜査し、起訴の可否を改めて判断する。