樋口久子 三菱電機レディスゴルフで優勝した岩井千怜＝武蔵丘GC（撮影・高橋朋彦）

樋口久子　三菱電機レディス最終日（27日、埼玉・武蔵丘ＧＣ＝6650ヤード、パー72）単独首位から出た岩井千怜（22）＝Ｈｏｎｄａ＝が、6バーディー、2ボギーの68で回り、通算16アンダーで今季3勝目の通算7勝目を挙げた。なお、鈴木愛、宮里藍が持っていた大会コース記録を2打、イ・ボミが持っていた大会記録を1打更新した。2打差の2位には、双子の姉の岩井明愛と吉田優利が入った。 【写真】姉の岩井明愛が2位　攻めのプレーで地元・埼玉をわかし「みなさんがくれたパワーで…」 最終18番（パー5）、4・5メートルを最後のひと転がりで沈めたあとに会場をあおるような仕草も見せ、大歓声を巻き起こした。「（あおりは）やってみたいと思っていました。（決まった瞬間は）ホッとしました。優勝争いをしていると一日が長く感じるので、やっと終わったという感じでした」と満面の笑みで勝利を喜んだ。 後続に1打差の首位でスタート。1番は2オン2パットのバーディーで好発進。2番でボギーが来て、同組の岡山絵里に並ばれた。そこからはパーを並べ、7、9番でバーディーを奪い、後続に2打差でハーフターン。後半は姉の猛追も受けながら、16番で2メートルを沈め、1打のリードを持って18番に臨み、勝ち切った。 今週は岩井姉妹の出身地でもある埼玉県の開催。18番では、まさかの一致も見られた。姉が第2打で地面にあるボールを直接ドライバーで打つ「直ドラ」を披露して2オンに成功させて会場の歓声をあおると、妹も優勝決定の瞬間に全く同じ仕草で会場をあおった。双子らしさ全開の一致を報道陣から聞いた妹は、「そこまで一緒になるとは思わなかった」と目を丸くした。姉と競った末につかんだ自身初の地元Ｖには、「地元愛というか、みんなのために頑張れた。うれしいです」と破顔一笑した。 次週は、日米共催の「ＴＯＴＯジャパンクラシック」。岩井千は、来季の米ツアーの出場権を懸けた12月の米ツアー最終予選会にエントリーしているが、同大会で勝てば予選会を通らずとも米ツアーメンバーの資格を得られる。「勝ってＱＴ（予選会）を受けなくても（米ツアーに）行けるというのが一番の夢であり目標。来週も優勝目指して頑張りたい」と力強く宣言した。