医療不足解消へ「地域枠」新設 県と東京3私大が協定締結
医師不足の解消に向け群馬県は、来年度から新設される大学医学部の「地域枠」について東京の3つの私立大学と医師の養成などに関する協定を締結しました。 大学医学部の「地域枠」は、卒業後に県内の公立病院などに10年間、勤務することを義務付ける代わりに6年間で総額約1000万円の奨学金の返済が免除になるもので、現在は、群馬大学に18人の定員が設けられています。県では、深刻な医師不足を解消しようと、来年度から群馬大学で定員を5人増やすことを決めています。また、県外の大学にもあわせて4人の地域枠を新設することから、27日、いずれも都内に本部を置く東京医科大学と杏林大学、それに帝京大学の学長らと覚書を締結しました。 山本知事は、「医師不足の解消は県政の重要課題で、地域枠の新設により安定的な医療体制の確保を進めたい」とあいさつしました。また、2人の地域枠を設ける東京医科大学の宮澤啓介学長は、「群馬の地域医療に貢献できる人材を育てたい」と述べました。県によりますと、これまでに地域枠を利用した学生のうち144人が県内で勤務しているということです。