現役ドラフトでチャンスをつかんだ圧倒的スケール感のニュースター!! 日本ハム・水谷 瞬は本物か?
今、プロ野球で最も旬な男、水谷 瞬(日本ハム)。昨季オフの現役ドラフトで加入し、交流戦でいきなり大爆発。果たしてこの勢いは本物なのか? そもそも、水谷 瞬とは何者なのか? プロ2年目の段階でその潜在能力を見抜いていた野球評論家のお股ニキ氏に選手としての特徴を解説してもらった。 【写真】水谷 瞬の経歴 ※成績は6月24日時点。 * * * ■ついに花開いた身体能力抜群の逸材 昨季オフにソフトバンクから現役ドラフトで日本ハムに加入し、交流戦でプロ初ホームランを放ったかと思えば、交流戦歴代最高となる打率.438で首位打者に輝き、満場一致で交流戦MVPに選出された水谷 瞬。 『週刊プレイボーイ』本誌おなじみの野球評論家、お股ニキ氏は、ソフトバンク時代から水谷には注目しており、2021年には「すぐに出てくるというわけではないが、ポテンシャルが高い」とスポーツ紙で論評していたが、どのような観点でその潜在能力を見抜いたのか、解説してもらおう。 「身長193㎝というサイズや身体能力の魅力はもちろんありましたが、プロ2年目の20年頃から打ち方がだんだんと良くなって打球も飛ぶようになり、2軍でホームランが増え出したんです。昨季も2軍では83試合に出場し、8月以降は打率3割超えと結果を出していました」 では、なぜその逸材はソフトバンクで一度も1軍出場の機会がなかったのか? 当然、選手層が厚いということもひとつの要因ではあるが、お股ニキ氏はソフトバンクならではのチーム事情にも言及する。 「昨季、2軍監督として水谷を指導していた小久保裕紀監督もその潜在能力は認めていましたが、打つだけでは出られないのがソフトバンク。なんでもできることが求められます。水谷の場合、守備は肩や足といった身体能力頼みでまだまだ課題が多く、2軍暮らしが続いたのでしょう」 また、ソフトバンクは以前から右打者の育成が決して得意ではない、とお股ニキ氏は話を続ける。 「ソフトバンクは柳田悠岐を筆頭に、栗原陵矢や柳町達ら左の好打者を育てるのがうまい。一方、右打者として活躍したのは内川聖一さんや李大浩、アルフレド・デスパイネ、ジュリスベル・グラシアル、そして今季から加わった山川穂高ら他球団から獲得した選手が多い。水谷もどう伸ばしていいのか、うまくビジョンが描けなかったのかもしれません」