足潰瘍の原因1位は靴擦れ⁉ 放置すると足切断の可能性も…糖尿病患者のフットケアについて
糖尿病の方は、体重や血糖のコントロールと同じくらい、足のケアも大事だと言われますが、その理由をご存知ですか? また、医療機関で行われる糖尿病患者のフットケアにはどのようなものがあるか知らないという方も多くいらっしゃると思います。 井倉先生が教える「適切な靴」「正しい靴」とは 単なる靴擦れと侮ると足切断の可能性もある、糖尿病患者へのフットケアと正しい靴の選び方について内科医で日本フットケア・足病医学会認定師の井倉 和紀先生(西早稲田ライフケアクリニック 院長)にお聞きしました。 [この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]
病院で行うフットケアって? 医師が解説!
編集部: 「フットケア外来」について教えてください。 井倉先生: 「フットケア外来」は、足のトラブルに医療的な視点で対応する診療科です。タコやウオノメ、巻き爪や足水虫・爪水虫など、さまざまな足の悩みに対応することが可能です。 耳慣れない方も多いかもしれませんが、「足病治療」「足病医」などはアメリカや諸外国でメジャーな分野として確立されています。 編集部: 例えばどんなケアが受けられますか? 井倉先生: 例えばタコ、ウオノメは、圧迫や摩擦などの刺激を繰り返し受けることで形成されるため、定期的に削る・切除する必要があります。さらに、再発を予防するために、必要な運動やストレッチを指導したり、適切な靴選びや中敷きを作成したりします。 編集部: 「適切な靴」とはどのようなものでしょうか? 井倉先生: ヒールが高くない、靴底にクッション性があるなど、いくつかのポイントがあります(図参照)。最も大事なのは、それぞれの足の形に合っているということですね。 正しい靴 西早稲田ライフケアクリニック HPより 編集部: 爪についてはどのようにケアするのですか? 井倉先生: 足の爪には指先を保護してケガを予防するだけでなく、体重を支えて立位・歩行時のバランスをとりやすくするという重要な役割があります。爪の異常は肥厚、巻き爪、爪水虫などさまざまありますが、それらの原因は主に間違った爪切りや指への過剰な力によるものです。 爪の異常があると、自分で爪を切ることが難しくなるので、フットケア外来では専用のニッパーを使用して爪を切ったり、フスフレーゲモーターといった電動の爪やすりを使用して爪を削ったり磨いたりします。 爪の異常だけでなく「自分で爪が切れない」と言った悩みの相談にも対応しています。