【大学野球】「春のリーグ戦で登板するのが目標」早期神宮デビューを目論む早大1年右腕・高橋煌稀
投手陣を活気づける存在
早大は3月1日から16日まで沖縄の「ANA BALL PARK 浦添」でキャンプを張っている。球場に隣接するブルペンで5日、キレあるボールを投げ込む1年生がいた。 【選手データ】高橋煌稀 プロフィール・寸評 仙台育英高出身の高橋煌稀(1年)である。真っすぐのほか、変化球もカットボール、カーブ、チェンジアップ交えて25球を1球1球、ミットをめがけて丁寧に投球した。 「沖縄に入って初めて投げました。高めに浮くボールもあったので調整していきたい。温暖な地で、状態を上げていきたいと思います」 2年夏の甲子園で東北勢初制覇、3年夏は甲子園準優勝を遂げた150キロ右腕だ。小学校からバッテリーを組む尾形樹人とともに早大進学。宮城県多賀城市内同校で行われた3月1日の卒業式を終え、4日夜に沖縄キャンプに合流した。 「卒業式では脩也(山田脩也、阪神)ら仲間と会って、リフレッシュすることができました。それぞれの舞台でスタートをしており、良い刺激を受けた。プレーする舞台は異なりますが、お互い切磋琢磨していきたいと思います」
2月上旬に早大の練習に合流後、活動拠点の安部球場でもアピールを続けてきた。紅白戦では力強いボールを披露。イキの良い1年生が、投手陣全体を活気づけている。早大・小宮山悟監督は「今のレベルでも、ベンチに入れる。昨年の合格後に春までの予定を渡してきたが、高橋に限らず、今年のスポーツ推薦4人はしっかりと作ってきた」と目を細める。今後のオープン戦での結果次第では、春のリーグ戦から戦力になる可能性は十分にある。 「春のリーグ戦で登板するのが目標。それまでにしっかり調整していきたいと思います」 多くの大舞台を経験しており、1年生とは思えない落ち着きがある。身近には仙台育英高時代からのあこがれの先輩で、早大のエース番号11を着ける右腕・伊藤樹(3年)がおり、高橋が成長する環境は整っている。 文=岡本朋祐
週刊ベースボール