毎月1つのテーマで、装う楽しさを再発見します。

何枚あってもいい、ハイゲージのニット。

タートルニット〈ウール54％、コットン46％〉5万1700円（ジョン スメドレー／リーミルズ エージェンシー）　ストライプシャツ3万1900円（ティッカ ticca.jp）

こんにちは。スタイリストの大沼こずえです。 重ね着ニットの後編は、一枚でも、インナーとしても着られるハイゲージニットです。 暖冬続きの日本、いわゆる“冬の装い”をイメージして着込むと、出先で「しまった、暑い……」となってしまうこともたびたび。前編でご紹介したニットベストや、この薄手ニットのように、レイヤードの着こなしで調整できるものがやはり便利だと思います

ニットの伝統ブランドならではの質感と着心地のよさは、アンサンブルで堪能したい。カーディガン各5万2800円、中に重ねたタートルニット各5万1700円〈共にウール54％、コットン46％〉（ジョン スメドレー／リーミルズ エージェンシー TEL.03・5...

ハイゲージニットは、編み目が細かい、つまり高い（ハイ）密度で編み込まれたニット。薄手でしなやかな仕上がりのものが多いので、重ね着に最適なアイテムです。 反対にローゲージは太めの糸でざっくり編まれているので、立体感があって単体で着るのに適していますね。

18ゲージの半袖クルーネック。滑らかな絹だから、乾燥しがちな冬の肌にも優しい。ニット〈共にシルク100％〉各3万3000円（スローン／ザ ショップ スローン 神戸 TEL.078・335・7599）

目が詰まっているため風を通さず寒さを感じにくいのに、スマートなシルエットでほどよくフィットするのがハイゲージの特徴。ニット同士の重ね着はもちろん、上の写真のようにシャツのインナーとして取り入れるコーディネートも楽しめます。

盛冬にも重宝する、柔らかで暖かなカシミアプルオーバー。左・半袖ニット3万6300円、右・長袖ニット4万2900円〈共にカシミヤ100％〉（ギャルリー・ヴィー／ギャルリー・ヴィー 丸の内店 TEL.03 ・5224・8677）

コットン混紡やシルク、カシミヤなど、素材もさまざま。お気に入りが見つかったら、色違い・デザイン違いで揃えておくことをおすすめします。きっと「買ってよかった!」と思うはずですよ。

大沼こずえ さん おおぬま・こずえ スタイリスト 女性ファッション誌で活躍する一方、女優たちの厚い信頼を集める。些細なおしゃれの悩みにも淡々と寄り添い、かつ具体的な解決策を迅速に提案するスタイリスト。

撮影・葛川栄蔵（hannah） ヘア＆メイク・面下伸一

『クロワッサン』1130号より