尾を引く福岡の”紳士協定違反問題”でGK永石拓海がSNSで理解を求める訴え…「心無い言葉や目を背けたくなるようなメッセージが届いていることはとても辛い」
フェアプレー精神を巡って物議を醸した3日の名古屋グランパス戦で、キックオフ直後に味方選手と接触し、脳震とうの疑いで交代していたアビスパ福岡のGK永石拓海(26)が自身のツイッターを更新。心配された体調に大きな問題がないと報告するとともに、ゴールにつながったプレーが対戦相手へのリスペクトを欠いたとしてSNS上で批判されている、福岡と名古屋の選手たちへの理解を求めるメッセージを発信した。
福岡のファン・サポーターを安心させるメッセージが届いた。 ペナルティーエリアの外でロングボールを処理しようとした名古屋戦の前半1分に、懸命に背走してきた味方のDF宮大樹(26)と激しく接触。プレー続行が不可能となり、同6分に交代を余儀なくされていた永石が自身のツイッター(@Takumi_Nagaishi)を更新。心配された体調面には大きな問題がないと報告した。 「ご心配をお掛けしました。幸い、体調に大きな問題は無く普段通り、過ごす事が出来ています。対応して下さった名古屋の選手をはじめ、チームメイト、スタッフに感謝したいと思います。ありがとうございました」(原文ママ、以下同じ) 感謝の思いから始まるツイートを、永石が投稿したのは5日夜だった。おりしも自身が負傷した後に、ともにゴールへつながった名古屋と福岡のプレーを巡って、関わった選手たちへの批判がSNS上で飛び交っていた。 一連の状況に永石も胸を痛めていたのだろう。名古屋戦のキックオフを直前の写真とともにツイートへ埋め込まれた、600文字あまりのコメントの多くが、懸命にプレーした両チームの選手たちへ向けた思いで占められていた。 たとえばコメントのなかほどで、永石は「卓也からは試合後すぐに連絡がありました」と明かしている。卓也とは今年7月に福岡から名古屋へ完全移籍で加入した、元チームメイトのFW重廣卓也(27)を指している。 自身が負傷した場面で、宮のマークにあいながらロングボールを追ってきたのが重廣だった。永石と宮が接触してピッチ上に倒れた直後も、中村太主審が試合を止めなかった状況下で重廣はプレーを続行。ルーズボールを拾い、キーパーが不在のゴール前へ送ったパスが、開始2分のMF森下龍矢(25)の先制ゴールにつながった。 味方同士の接触によるアクシデントの直後に、永石の状態を懸念して即座に試合を中断させる判断は難しさを伴っていた。それでも批判は中村主審を含めた審判団に、そしてプレーを止めなかった一人である重廣に向けられた。