聖光学院、好機逃さず着実加点 5-2で光南下す 春季高校野球福島県大会 決勝(5月26日)
▽決勝 聖光学院5-2光南 好機を確実に生かした聖光学院が光南を退けた。聖光学院は一回、竹田が内野安打で出塁し、無死一、三塁から鈴木の犠飛で1点を先制した。五回は青柳の2点中前打などで3点を加えた。古宇田が2失点完投。光南は七回、真岡の犠飛などで2点を返したが及ばなかった。 ■聖光学院の竹田 4安打含む5出塁 これぞ先頭打者 聖光学院は投打がかみ合い、春の県大会4連覇を果たした。4安打を含む5出塁とチームを勢いづけた1番竹田一遥は「切り込み隊長として相手に圧力をかけることができた」と胸を張った。 一回に遊撃への内野安打で出塁し、先制のホームを踏んだ。五回には1死から三遊間へゴロを放ち、ヘッドスライディングで安打をもぎ取った。その後4四死球で好機を広げ、主将の6番青柳羽瑠が2点中前打を放って光南を突き放した。竹田は「チームに流れを呼び込むため、反応できる球は全て逃さず打ってやろうと意識している」と明かした。
今大会は16打数12安打3打点と絶好調だった。前主将の高中一樹(東洋大)の構えを参考にした打撃フォームを昨春から取り入れた。「自分にもすんなりはまった」と手応えを感じている。 1週間前に練習で左手首を痛めたためテーピングで固定して出場したが、影響を全く感じさせない活躍を見せた。「東北大会でも自分の力を出し尽くせるよう、しっかり準備したい」と気合をみなぎらせた。 ■球児 聖光学院 古宇田烈(3年) 粘りの完投145球 8回まで毎回走者 再三のピンチを気迫で乗り越えた。145球の熱投で2失点完投。頂点をつかんだ。 相手は今大会3試合で36点を挙げている光南打線。9安打を浴び、6四死球を与えるなど八回まで毎回走者を背負った。「内角への攻め」を信条に球威のある直球で厳しいコースを突いた。窮地を脱するたびに雄たけびを上げて自らを鼓舞した。 準々決勝の相馬戦も先発した。終盤で打ち込まれて九回途中で降板。高野結羽にマウンドを譲り、悔しさを味わった。準決勝の学法石川戦はその高野が7回1失点と好投し、刺激を受けた。迎えた決勝の舞台。「最後まで強い気持ちで投げ切れた」とエースナンバーを背負う意地を見せつけた。