【精神科医が教える】誰かに嫌われて心が凹んだとき、思ってほしいこと
誰しも悩みや不安は尽きないもの。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 50代を上手に生きる言葉』(ダイヤモンド社)。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日一日がラクになります! ● 人はネガティブな情報に敏感 今日は、「嫌われた人より、好かれている人のことを考えよう」というテーマでお話しします。 人間はどうしてもネガティブな情報に意識が向きがちです。「悪いことが起きるかもしれない」「危険なことが起きるかもしれない」といった不安を抱えながら生きているのは当然です。 これは私たちが動物として、危険を察知する必要があるため、どうしてもネガティブな情報に敏感になってしまうのです。 ● 気をとられる必要はない ですが、実際には命に関わるような深刻な事態以外、ネガティブな情報に気をとられる必要はありません。 たとえば、災害に関わる警報が発令されている場合には当然注意を払うべきですが、日常生活での人間関係に関するネガティブな情報は、そんなに気にする必要はありません。 人間関係における「嫌われたかもしれない」という感情も、その1つです。 ● 大切な人のことを考える もちろん、人間関係で嫌なことがあると、気になってしまうのは自然なことです。でも、よく考えてみると、ほとんどの場合、それが生命の危機に直結するわけではありません。 実際に命に関わるような場面では、私たちはもっと別の反応をしているはずです。 そう考えると、人間関係においては、嫌われることに過度に意識を向けるよりも、むしろ自分を好きでいてくれる人や、自分が大切にしている人のことを考えたほうが、よほど幸せだということに気づきます。 ● どのみちうまくいかない相手 嫌われてしまった相手というのは、なんらかの誤解が原因であっても、どのみちうまくいかない相手であることが多いです。 誤解が解けたとしても、いずれまた似たような問題が起きる可能性があります。ですから、その相手を無理にフォローをしても、必ずしもいい結果を得られるとは限りません。 それよりも、自分を理解し、好きでいてくれる人、または自分が好きな人とのコミュニケーションにもっと意識を向けたほうが、幸福感を得やすいです。 ● 気にしすぎず、割り切る 世の中には、大きく分けて3種類の人がいます。自分を嫌う人、好きでいてくれる人、どうでもいいと思っている人。 この3者のなかで、わざわざ自分を嫌う人に意識を向けるのは、やはりもったいないことだと思います。 ネガティブなことは気になってしまうかもしれませんが、それは私たちがそういうふうにプログラムされているからです。その傾向を自覚したうえで、気にしすぎずに割り切ることが大切です。 ● 嫌なことから意識が遠のく方法 人は同時に複数のことを考えるのが難しいので、好きなこと、好きな人、好かれている人のことを積極的に考えるようにしましょう。 そうすることで、自然と嫌なことや嫌な人のことから意識が遠のきます。これが、日常の幸せにつながる1つの方法です。ぜひ参考にしていただければと思います。 ※本稿は『精神科医Tomyが教える 50代を上手に生きる言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。
精神科医 Tomy