藤川球児氏が指摘 ドジャース・山本由伸はカットボールもカギ「成長していることは間違いない」
◆米大リーグ ドジャース4―9メッツ(19日・米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム) 【動画】先制ソロ許した山本由伸 ドジャース・山本由伸投手(25)のトータル的な評価としては、役割を果たしたといえる。先発ローテ投手はイニングをこなすことが一番大事。細かい壁を乗り越えながら、初めて6回を投げ切れたことで、また次にステップアップできる。ただ、本人も「捉えられるな」とメジャーのレベルを肌で感じているはずだ。 元々、制球がまとまっていて、“きれいに見えすぎる”タイプ。打者からすると映像やデータでイメージした軌道に近いボールが来る。9三振を奪った一方でしっかり振られる分、コンタクトされると長打を浴びた。特に2回にスチュワートに右翼席に運ばれるなど、序盤のフォーシームの痛打が目立った。そのため、球種が一つ消された中での投球に苦しみ、4回以降は変化球中心の配球にカットボールを交えて立て直した。 カットボールは開幕前の調整登板の段階で被打率が高く、使用頻度が低かった。その球種を積極的に組み合わせることが今後の成功につながるのか。日本とはゲームプランの立て方、配球の考え方も違う。今の山本にとって最も重要なことはコンディションを維持して、経験を積むこと。長いシーズンは始まったばかり。日々、成長していることは間違いない。(藤川 球児)
報知新聞社