<超電磁マシーン ボルテスV>フィリピン実写版 メカデザイン秘話 何が変わった?
1970年代を中心に人気を集めたロボットアニメ「超電磁マシーン ボルテスV」をフィリピンで実写化した映画「ボルテスV レガシー」を手掛けるマーク A. レイエス V監督がメカデザイン秘話を明かす特別映像がYouTubeで公開された。フィリピンでも屈指の“ボルテスVオタク”で、自ら熱望した実写化を実現させたレイエス監督によると「ボルテスVのデザインは原作アニメから変えないという強い意志があった」という。「変更が許可されなかったのではなく、変えたくなかったんです。アニメのボルテスVのイメージをそのまま表現したかった。もちろん質感を現代的にしたり、戦って、飛んで、合体してといった動きのギミックを強化しています」と説明した。 【写真特集】令和のボルテスV フィリピンで実写化 変わった?
実写版では、原作アニメのデザインを再現しながら、現代の観客に受け入れられるように細部や質感を進化させた。アクションシーンは、金属の重量感、さまざまな武器を繰り出すギミックが強化されボルテスVをリアルに感じることができる。
一方で、敵となるビースト・ファイターはアニメと変えたところもある。アニメでは、実在の動物に似たデザインだったが、「アニメならばそれでOKですが、実写にすると違和感があるんです。デザインの基本部分を生かしながら、もっと怖くてタフにしました」とアレンジした。
「ボルテスV レガシー」は、フィリピン版映画「Voltes V Legacy」には含まれないシーンを追加し、再編集した“超電磁編集版”となる。フィリピンの制作陣が日本公開のために全編をリマスターし、CGのクオリティーをアップさせた。字幕版、吹き替え版が公開される。10月18日公開。
実写版は、フィリピンの地上波テレビ局・GMAネットワークが製作。映画と全90話のテレビシリーズが制作された。テレビシリーズは2023年に全話がフィリピンで放送された。日本のために特別編集されたテレビシリーズが、今秋にTOKYO MXで放送される。フィリピンオリジナル版90話の日本展開も予定されている。
「超電磁マシーン ボルテスV」は、1977~78年に日本で放送された伝説のロボットアニメ。主人公・健一ら剛三兄弟、峰一平、岡めぐみの5人が、合体ロボット・超電磁マシーン ボルテスVに搭乗し、地球に飛来したプリンス・ハイネル率いるボアザン星の侵略軍と戦う姿が描かれた。親子の離別、主人公を巡る衝撃的な展開、異母兄弟との対決、圧政への抵抗と革命などが描かれ、ドラマ性の高さが海外でも高く評価された。フィリピンでも話題となり、堀江美都子さんが歌ったオープニング主題歌「ボルテスVの歌」も人気を集めた。