懐かしい? QBBの〝型抜きチーズ〟 「給食で出た!」 30年以上たっても類似商品が出ない理由
パンダや新幹線などの形になったチーズ、見たことありますか? プロセスチーズで有名なQBBの「型抜きチーズ」がSNSで話題になりました。「給食で食べた」「懐かしい」という声がある一方で「見たことない」という反応もありました。地域や年代によって違いはあるのか、今は主にどこで流通しているのか、メーカーに取材してみました。(朝日新聞デジタル企画報道部・武田啓亮) 【画像】話題の〝型抜きチーズ〟 パンダや新幹線が立体に。実は「技術が要るんです」
給食で食べたあのチーズ
話題になっていたのは六甲バター株式会社が製造しているQBBブランドの「型抜きチーズ」です。1個ずつパウチされたチーズがパンダやライオン、飛行機やサッカーボールなどの形に成型されているのが特徴です。 SNS上では「めっちゃ懐かしい」「昔、給食で出たな」といった反応が。 約20年前、記者が通っていた千葉市の小学校でも給食に並んでいた記憶があります。 一方で「初めて見た」「ジェネレーションギャップかな」「地域差や年代差があるのかも」といった反応も。 型抜きチーズはいつごろから、どこで流通しているのでしょうか。 同社に取材を申し込んだところ、マーケティング本部長の黒田浄治さん(62)が説明してくれました。 「型抜きチーズが発売されたのは1980年代です。当初は『ポコットチーズ』という商品名でスーパーなどで販売されていたのですが、その後まもなく、学校給食に採用されることになりました。今では給食用の需要が圧倒的に多いです」 大人はつい「懐かしい」と口走ってしまいますが、今も学校給食で子どもたちに親しまれているようです。 給食に採用されるかどうかに、地域差や年代による違いはあるのでしょうか? 「弊社は神戸市にある会社ということもあり、給食に採用してくださっている自治体は神戸市や明石市など関西圏が多いです。ただ、相模原市など他の地域でも採用されています」と黒田さん。 また、学校給食にどんな食品を使うかは年度ごとに変わるため、同じ自治体でも採用される年とされない年があるそうです。 「タイミングによっては、同じ地域出身で年齢が近い方でも、給食で型抜きチーズを食べたことがある方とそうでない方がいるかもしれませんね」