ツマ先上がりの深いラフからは「フェースをかぶせる」という選択肢もあり
今回は、深いラフで、しかもツマ先上がりという状況からの打ち方をレッスンしましょう。 深いラフでは、フェースを開いて構えるというのがセオリーですが、ツマ先上がりの場合は、開くと飛距離が落ちてしまいます。グリーンに届かなくてもいいから、大ミスはしたくないというのであればそれでOKですが、「グリーンに近づけたい。あわよくばグリーンに届かせたい」という場合は、かぶせて構えて打つという方法もあります。 具体的には、ヘッドをかぶせ、フェース面が真っ直ぐになるように手元を左に動かします。そうするとハンドファーストが強くなり、初速が上がって飛距離が出るようになります。 また、ハンドファーストに当てるとヒール側が先に出ていく形になるので、ボールが引っかからないという利点もあります。 ただし、フェースはかぶせすぎないようにしましょう。かぶせる角度は15度前後。そこから真っ直ぐに戻すようにしてください。 また、この打ち方をする場合は、フェースローテーションをしないようにするのもポイントです。インパクトでフェースを返してしまうと、引っかけが出やすくなるからです。 さらに、このスイングを完成させるためには、フォロースルーでクラブが地面と平行になった辺りでクラブを止める意識も必要です。さきほどローテーションをしないようにといいましたが、左腕が上、右腕が下の状態で止める。身体はそのまま回転しても構わないのですが、腕に関しては、ハンドファーストをキープしたままどこまでも振っていくようなイメージでスイングしてください。ボールを真っ直ぐ押す力が増える分、高さも出るようになります。 もう一つ、飛距離を伸ばすためにワンポイント加えましょう。 やり方は簡単で、アドレスの際、ボールの3分の1程度手前にヘッドをセットし、その分、ハンドファーストを強くして打つという方法です。 ハンドファーストが強くなった分、左への体重移動を大きくするイメージで打てば、ヘッドがシャローに入ってくるので初速がアップし、飛距離が伸びます。フライヤーがかかってもいいから、少しでもグリーンに近づけたいというときには有効です。 このようにラフでは状況によっていろんな打ち方が求められるので、その引き出しを増やすことが大事。そして、それぞれの場面で的確な選択をする。そうすれば確実にスコアは縮まっていくはずです。 ★CS放送ゴルフネットワーク「内藤雄士のテクゴル #102」より(放送・見逃し配信中)