「新NISAをよく聞くが投資は怖い」不安理由3つとそれでも注目される理由
2024年1月からスタートする新NISA。 「貯蓄から投資へ」の動きを促す積極的な改正ですが、中には「新NISAは怖い」との声を耳にすることがあります。 【新NISAのポイント一覧】2024年からどう変わる?注目される理由 制度の抜本的な拡充が行われるにもかかわらず、「怖い」との声が上がるのはなぜなのでしょうか。 本記事では、「新NISAは怖い」といわれる理由や、それでもなお注目される要因について解説していきます。 ※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
「新NISAは怖い」といわれる理由3つ
新NISAへの改正では非課税枠の拡大や制度の恒久化などが大きく注目されていますが、決してポジティブな改正ばかりではありません。 ここからは、新NISAで不安視される理由について解説していきましょう。 ●1. 自分で運用計画を立てる必要があるから 新NISAでは非課税枠が年間360万円に拡大されたことに加えて、非課税期間が無期限化されます。 2023年までの非課税枠は、つみたてNISAが年間40万円、一般NISAが年間120万円でしたので、つみたてNISAを選んだ場合は必然的に「毎月3万円の積立にしよう」と投資方針が決まった人もいるでしょう。 一方、新NISAでは毎月少額の積立から最大30万円の積立が可能となっており、幅広い方法で非課税枠を活用できます。 利用の際は自ら「どれくらいの金額を積み立てていくか」という計画を立てる必要があるため、投資経験の少ない人にとっては「どうやって非課税枠を利用すればいいか分からない」と感じることもあるかもしれません。 ●2. 売却のタイミングを判断しなければならないから 新NISAで非課税期間が無期限化される点は、「より長期投資が可能となる」というメリットがある一方、自分で売却のタイミングを判断しなければならない点に注意が必要です。 たとえば、これまでのつみたてNISAでは非課税期間が最長20年であったため、「非課税期間が終了する年に売却しよう」と制度に合わせて売却のタイミングを決めることができました。 しかし、新NISAでは生涯非課税で保有ができるため、「いつどのようなタイミングで売却するか」という点をあらかじめ自分で考えておかなければなりません。 この点も、投資経験が少ない人にとっては不安を感じられるでしょう。 ●3. 元本割れのリスクは変わらないから 新NISAの成長投資枠では、下記の条件に当てはまる投資信託は非課税投資の対象外となります。 ・信託期間が20年未満 ・毎月分配型 ・デリバティブ取引を用いている これらの条件が定められたことで、投資家はより長期投資に適した銘柄を選定できるメリットがありますが、だからといって元本割れのリスクが完全になくなるわけではありません。 どのような商品を選んでも元本が割れるリスクをゼロにすることはできないため、「せっかく貯めたお金が減ってしまうのが怖い」と感じる人がいるのも無理はないといえます。