元銀行員が語る…社会人向け金融教育をして感じた「金融リテラシー向上」に最も早い方法
新しいNISA(以下、新NISA)導入後半年が経過し、年始から盛り上がっていた投資熱は若干落ち着いてきたように感じます。 ◆この記事の写真を見る その一方で、iDeCoの拠出限度額の引き上げが検討されるなど、政府は「資産運用立国」実現のため、投資活動のさらなる活性化を目指しています。 このように投資を始めやすい環境にある今でも、iDeCoや新NISAを始めていない人は多いと聞きます。金融リテラシーの不足や投資に対する漠然とした不安感を抱えていることが影響しているようです。 投資を始めていない人はどれほど多いのでしょうか。また、なかなか投資に踏み出せない人は、何をすれば金融リテラシーを身につけられるのでしょうか。 社会人向け金融教育を行ってきた元銀行員の私が、その経験をもとに、具体的な方法をご紹介します。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
NISA口座開設率は約3割、投資を行わない人はどのような人か
まずNISAの口座開設率について見ていきましょう。 2024年4月に公開された日本証券業協会の「NISA口座の開設・利用状況」によると、NISA口座を開設していない人は66.6%に及び、特に50歳以上60歳未満は70.3%と7割も占めることがわかります。 実際は大多数の人がNISAを始めていないことがわかります。どのような理由で始めていないのでしょうか。 ●投資を行わない理由トップ3は何か 金融庁の調査によると、投資未経験者が投資を行わない理由は、以下の通りです。 ・第1位:「余裕資金がないから」(56.7%) ・第2位:「資産運用に関する知識がないから」(40.4%) ・第3位:「購入・保有することに不安を感じるから」(26.3%) となっています。 第1位の「余裕資金がないから」(56.7%)のような理由の場合は仕方ありません。 一方、注目したいのは、第2位の「資産運用に関する知識がないから」(40.4%)は知識不足を理由に始められない人たちです。 これらの人々は、どのようにして金融リテラシーを高めていけば良いのでしょうか。