京都・仁和寺前に高級ホテル計画「住環境の保全に被害が生じる…」地元住民ら計画の取り消しを求め京都市を提訴
京都の世界遺産「仁和寺」の門前で進められている高級ホテルの建設計画をめぐり、地元住民らが京都市などに対し、建設許可の取り消しを求める訴えを起こしました。 【画像を見る】ホテルの計画地はどんな場所? 21日、京都地裁に訴えを起こしたのは、仁和寺の周辺住民など51人です。訴えによりますと、仁和寺の門前に計画されている高級ホテルの建設予定地は、環境への配慮などから、建設できる建物の延床面積は3000平方メートル以内と制限されていますが、一定の条件を満たせば特例で規制が緩和される、市の「上質宿泊施設誘致制度」が適用されています。 今回予定されているホテルの延床面積は5800平方メートルですが、建設事業者と地元のまちづくり協議会が話し合いを重ねた結果、京都市が「住民の環境を害さない」などと判断し、去年、特例で建設許可を出していました。 しかし訴えを起こした住民ら51人は、「協議を行ったのは一部の住民らに過ぎず、実際は住民との合意形成はできていなかった」として、京都市などが一方的に進めてきた計画だと主張。そのうえで「ホテルが建設されると、騒音や交通量の増加に伴う通行への影響、宿泊客のマナー違反によって住環境の保全に具体的な被害が生じる」などと訴え、 京都市らに対し建設許可の取り消しなどを求めています。