増加するコインパーキングの悪質行為 不正利用撲滅へ防犯カメラ設置を促進 業界団体と福岡県警が連携
FBS福岡放送
身近で気軽に利用できるコインパーキングで、料金不払いなどの悪質な行為が増えています。警察は26日、業界団体とともに新たな対策に乗り出しました。 コインパーキングに設置された防犯カメラの映像では、1台の白い車が隣の車よりも少し前の、不自然な位置に停車しました。よく見るとタイヤでロック板を踏んだままです。ロックがかからないよう意図的に踏ませたとみられ、約1時間半後に戻ってきた人物は精算機に金を入れずに出て行きました。 別のコインパーキングでは、出入り口のバーを力ずくで壊す人物もいました。バーは根本から折れてしまいました。 業界団体によると料金の不払いや出入り口に駐車する営業妨害、長時間の放置など悪質な行為によるコインパーキングの被害は増加傾向にあるといいます。 ■日本パーキングビジネス協会・本房伸一 副理事長 「(不正利用で得られなった分の)売り上げが当然、被害金額になる 不正駐車対策のために 場内の見回りをしたりとか 手間暇が非常にかかる コストに換算すると かなりの被害額になります」 日本パーキングビジネス協会によりますと、コインパーキングの不正利用による去年1年間の被害額は6億円を超え、過去最多となりました。福岡県内だけでも約1700万円の被害です。 ただし防犯カメラを設置しているコインパーキングは全体の2割程度で、不正利用の捜査は難航するといいます。 日本パーキングビジネス協会と福岡県警は26日、全国で初めて不正利用撲滅に向けての協定を結びました。 連携してコインパーキングの防犯カメラ設置を促進します。 ■福岡県警生活安全総務課・紫村幸輝犯罪防止対策室長 「主に繁華街・歓楽街で設置されているコインパーキングの防犯カメラの普及に向けての協定を結ぶということは 駐車場内での事件・事故 その周辺での犯罪抑止 飲酒運転も含めて 事件・事故の未然防止につながる」 福岡県警と日本パーキングビジネス協会が目指すかたちのコインパーキングでは、防犯カメラに加え、最新の設備が搭載されています。 ■白野寛太記者 「料金を未払いの車が出庫しようとすると このように音が鳴って 記録が残るようになっています」 たとえ不正利用があったとしても、映像と発生時間の記録が残り、捜査の助けとなることが期待されます。 犯罪行為を見逃さず、街中の治安を一層高める場所にするため、コインパーキングの新たな役割に期待がかけられます。