福島県産品輸出初の減 2023年度 13億3900万円 中国経済減速が影響
2023(令和5)年度の福島県産品輸出額は13億3900万円となり、過去最高だった前年度(13億8千万円)を4100万円下回った。調査を開始した2012(平成24)年度以降、初めて減少に転じた。県は中国経済の減速が影響したとみており、輸出量の拡大に向け県内事業者の支援に力を入れるとしている。 県によると、中国、香港への輸出額で見ると、昨年度は1億2100万円で、前年度と比較し半減した。輸出額の品目別推移は【表】の通り。乾麺やみそなどの加工食品はドイツなどで新規需要を開拓した成果を反映し、前年度より約2億円増加し過去最高の輸出額を記録した。一方、日本酒を含むアルコール類、農畜産物、工芸品の輸出額がいずれも前年度より減少した。県産品輸出額の約半分を占めるアルコール類では、中国でのウイスキーの販売が伸び悩んだ。主要輸出相手国が中国の花卉(かき)も前年度より輸出額が減少したという。 県は県内事業者に対し、海外で開く展示会への出展やプロモーション支援などを引き続き展開する考え。県県産品振興戦略課は「県産品の輸出先を拡大できるよう取り組んでいく」としている。