【インタビュー】ロッテ・安田尚憲 「もう2位は飽きました。チーム内の競争に勝ち、今年こそ優勝へ――」
マリーンズで幸せだと感じた瞬間
──その一方で、先ほどもおっしゃいましたが「決定機」に強いという面もあります。昨年はクライマックスシリーズ(CS)も含めるとサヨナラ打を放った場面が4回。 安田 シーズンの最終盤からCSにかけての時期は打撃の状態が良かったというのもあります。大事な場面で結果を残せて、良かったです。ただ、結果を残せたのはシーズンの積み重ねです。そういうときだけ打てばいいというものではないですし、普段からコンスタントに良い成績を残さないといけないですよね。 ──そうなんですけど、1勝1敗で迎えたCSファーストステージ第3戦(10月16日、対ソフトバンク、ZOZOマリン)は延長10回表に3点勝ち越され、その裏に藤岡裕大選手の3ランで追いつき、という劇的な試合展開でした。二死一塁からの安田選手のサヨナラ二塁打は、名場面だったと思います。 安田 裕大(藤岡裕大)さんが本塁打を打っていたのでその勢いで行けたというのもありますけど、あの試合は自分にとっても興奮しましたし、マリーンズでプレーできて幸せだなと感じる瞬間でもありました。いい経験をできました。
──ただ、CSファイナルステージでは優勝したオリックスに勝てず、日本シリーズには出場できませんでした。昨年のチームは6月までは首位にいることもありましたが、終わってみるとオリックスと15.5ゲーム差。 安田 今年はもっと上に行きたいですね。ここ数年間、リーグ2位は何度か(昨年までの4年間で3回)あるのですが、3連覇しているオリックスに離されているところはあるので、そこはわれわれチーム全体として「2位はもう十分だね」という気持ちがあります。今年こそ、何とか一番良い順位で終われるように。そこはもう、チームのみんなで戦っていくしかない。一つひとつ、勝っていくしかないですよね。 ──もちろん、プロ野球選手は目指すところは1つでしょう。しかし、ほかのチームもそれは同じなわけで、他球団より上に行くにはどうすればいいと思いますか。 安田 他球団を見るともちろん3連覇中のオリックスはすごく強いチームですがほかのチームも強いので、どこにも負けないようにやっていかないと。マリーンズの投手力は昨年もそうでしたし、チームとして良いものがあると思うんですよ。あとは僕を含め、打線がもう少し援護できたら、勝ち星を増やせると思います。とにかくミスのないように野球をする。それがマリーンズの持ち味でもあると思うので、そういったことを継続しながら、シーズンを進めていければと思います。