親しまれた福島弁 福島県郡山市出身の西田敏行さん死去 「愛してるぞーい」
■人柄「テレビで見たまま」 温かい人柄は多くの人に愛された。「西田とは一人っ子同士の幼なじみでいつも一緒だった。兄弟を失ったようだ」。長年親交を続けてきた小原田小、小原田中の同級生のアイワ不動産社長村上賢一さん(76)は肩を落とした。 西田さんは3カ月に1度は郡山市を訪れ、同級生らと地元の食材や地酒を囲み近況を報告し合っていた。13日には無料通信アプリ「LINE(ライン)」で村上さんに「福島の酒は旨(うま)い!」と、県産酒の写真と共にメッセージを送っていたという。 突然、複数の若い役者を引き連れ「腹が減ってるから何か食わせてくれ」と村上さん宅を訪れることもあった。村上さんの2人の娘の結婚式には多忙を極める中でも出席し、笑顔で祝福していた。「今はただ、もう一度会いたい」と言葉を振り絞った。 西田さんは、市内小原田のラーメン店「春こま食堂」に度々訪れた。店主国分武彦さん(61)によると、「うんめえなあ」と言いながらしょうゆ味のラーメンを食べた。先月初めにはつえをついて来店したが「また来るね」といつもの笑顔だったという。国分さんは「テレビで見たまんまの人で、会うとこちらが元気をもらった」と感謝した。