“7正面”変化?イスラエル本音は…イスラエルとヒズボラ 60日間の停戦合意
イスラエルとレバノンのイスラム組織『ヒズボラ』との間の戦闘をめぐり、イスラエルとレバノンの両政府が停戦合意しました。 【画像】“7正面”変化?イスラエル本音は…イスラエルとヒズボラ 60日間の停戦合意 停戦が27日午前4時から始まると、銃による祝砲が鳴り響きます。 仲介に動いていたアメリカのバイデン大統領。 アメリカ・バイデン大統領 「イスラエルとヒズボラが停戦合意案を受け入れたことをうれしく思う。レバノン-イスラエル国境での戦闘は終結する。終わるのだ。永続的な終戦につなげるための合意だ」 停戦協定の中身です。 期間は60日とし、その間に、イスラエル軍は侵攻しているレバノン南部から撤退します。同時にヒズボラも、国境から約30キロにある川の北側まで戦闘員や兵器を撤収。できた緩衝地帯に双方が足を踏み入れることは許されず、代わりにレバノン政府軍と国連部隊が監視を行うというものです。 町には避難していた人々が続々と戻り始めています。 ここまでのレバノン側の死者は3800人以上。特に、この2カ月は、誰が命を落としてもおかしくない状況が続いていました。 人々の声です。 「言葉にならない気持ちです。すべては神様のおかげです」 「停戦はうれしいが、故郷の人たちが亡くなった悲しみを忘れない。血を流した人たちのおかげで、私たちは故郷に帰れる」 「戦争が終わってよかった。家に戻って学校に通いたい」 なぜ、このタイミングで停戦合意に至ったのでしょうか。 3者、それぞれに思惑があります。 イスラエルにとっては軍を再編し、イランとハマスに集中したいという思いがあります。 イスラエル・ネタニヤフ首相 「ヒズボラが戦闘から身を引けば、ハマスは孤立します。ハマスへの圧力が強まることが人質解放という使命の助けになる」 ヒズボラは、イスラエルの空爆や暗殺で、弱体化した組織を立て直す時間がほしいという思いがあるとみられます。 その仲介にあたったバイデン大統領。あと2カ月で任期を終える前に、悪化した中東情勢の1つだけでも解決したがっているとの見方がされています。