デザイン好きが行くべき、1泊2日・箱根トラベルガイド
内装には、ルネ・ラリックが製作した150枚以上の優美なガラスパネルやノスタルジックなランプの装飾が施されており、唯一無二の空間が広がる。
企画展に合わせた限定のスイーツにも注目。写真は2023年11月26日まで開催中の「美しき時代(ベル・エポック)と異彩のジュエリー」展に登場するラリックが制作したチョーカーヘッド《流れる髪の女》を模したアートスイーツ。緻密な作品をモンブランやチョココーティングで忠実に再現している。 箱根ラリック美術館 住所/神奈川県足柄下郡箱根町仙石原186-1 ミュージアム開館時間/9:00~16:00(美術館入館は15:30まで) カフェ・レストラン営業時間/9:00~17:00
1日目 PM:ザ・プリンス 箱根芦ノ湖
日本を代表する建築家、村野藤吾が87歳の時に完成させたホテルで、芦ノ湖のほとりの自然豊かな敷地に位置する。樹木を一切伐採しなかったため、特徴的な円形の建築は、木々の中に溶け込んでいる。また、建物内にも随所に曲線が使われており、その「曲線美」からは優しさや温かさを感じることができる。
全長36メートル、高さ7メートルに及ぶメインロビーは、オープン当初から変わらない、まるで大会堂のような佇まいと天幕を中央に引きあげたかのような、ゆるやかな曲線を描く天井が特徴的だ。ロビーの両側に配置されている村野自らがデザインしたスワンチェアは、座面が低く、背もたれが白鳥の長い首を思わせるスタイル。 また、本館ロビーと1階をつなぐ、らせん階段には村野のこだわりが凝縮されており、長い年月を経て今なお、その美しさと格式を保ち続け、訪れる人々を魅了している。
写真は本館のレイクビューツインルーム。バルコニーに出れば、対岸に人工物のない芦ノ湖の絶景を堪能することができる。また、ホテルから15~20分ほど歩いた先に、九頭龍の森入園口があり、その園内でも村野建築を見ることができる。 隣接する箱根園にて電動アシスト付き自転車をレンタル(有料)することができるので、近隣の箱根神社やベーカリーなどに寄りつつ、周辺のサイクリングを楽しむのもおすすめ。 ザ・プリンス 箱根芦ノ湖 住所/神奈川県足柄下郡箱根町元箱根144