世界ランク353位ゴルファーがオリンピック旗手の大役はどこの国?
◇パリ五輪 男子 事前(31日)◇ル・ゴルフ・ナショナル(フランス)◇7174yd(パー71) 【画像】激ヤセに成功した元賞金女王がこちらです… 32の国・地域から集まった60人がフィールドを構成する今週、開会式で各国選手団の旗手を務めたゴルファーが2人だけいる。一人はシェーン・ローリー(アイルランド)。2009年の欧州ツアー「アイルランドオープン」でアマチュア優勝を飾り、プロ転向後も北アイルランドのロイヤルポートラッシュで行われた2019年「全英オープン」でメジャー初制覇。PGAツアー3勝を誇るトッププロだ。 もう一人はパラグアイのファブリシオ・サノッティ。PGAツアーは通算23試合の出場で実績ゼロに等しいものの、欧州ツアー2勝の41歳。ライアン・フォックス(ニュージーランド)、ガビン・グリーン(マレーシア)、C.T.パン(台湾)とともに2016年リオデジャネイロ五輪から3大会連続出場となる数少ない男子ゴルファーでもある。 「ちょっとしたサプライズだった」と喜んだ旗手の大役だが、世界ランキングを基準とした五輪ランキングで60人中58番目とオリンピックに出場できるかどうかも微妙なラインだった。「でも、『ほかに選択肢はなかった』と言われたよ」と笑う。
そもそも、同国選手団はわずか28人。うち18人を日本とグループステージ同組だったサッカーが占める。日本(410人)や米国(594人)と比べてもはるかに小所帯で、男子ゴルフの出場国としてもマレーシア(26人)に次いで少ない。 世界ランキング353位とフィールドに“滑り込み”だったことを考えれば、上位進出の可能性は少ないかもしれない。それでも、失うものはない。「常にベストを尽くしたいと思っている。9歳になる息子は代表入りをすごく喜んでくれた。僕にとっては、すごく意味のあることなんだ」。パラグアイがオリンピックで獲得したメダルは2004年アテネ五輪のサッカー(銀メダル)1個だけ。表彰台に食い込めれば、母国にとって歴史的なサプライズになる。(フランス・ギュイヤンクール/亀山泰宏)