全日本と〝2冠〟の立命大 村松灯主将「強い立命館をつないでほしい」 富士山女子駅伝
富士の麓で大学女子駅伝日本一を争う「富士山女子駅伝(全日本大学女子選抜駅伝)」(フジテレビ、産経新聞社など後援)は30日、静岡県富士宮市の富士山本宮浅間大社前から富士総合運動公園陸上競技場までの7区間、43・4キロで争われ、立命大が2時間21分9秒の大会新記録で7大会ぶり6度目の優勝を果たした。 ◇ 長く続いていた名城大の牙城を、立命大が崩した。10月の全日本大学女子駅伝で優勝した勢いを失わず、大会新記録で「2冠」を達成。仲間からの胴上げで宙に舞った主将の村松灯(とも)は「富士山でも勝たないと本当に勝ったと思えない。一段と強くなれるように取り組んできた。最高の結果」と万感の思いを語った。 全日本のように序盤からレースを優位に進めたわけではなかった。3、4区の1年生コンビで先頭に躍り出るも、5区で3位まで後退した。 殊勲の走りを見せたのは6区(6・0キロ)の福永だ。3番手でたすきを受けると5秒差の日体大にすぐさま追いつき、2校で首位の大東大を追った。スタート時点で31秒あった差をわずか3・6キロ付近で逆転。終盤には日体大も振り切り、区間記録を15秒更新してみせた。 福永は全日本でメンバー外だった。「絶対に富士山は走る」と、漫然とこなしていた定番の練習を見直して自身の課題に向き合った結果が、この日の快走だった。村松は「競技力を高め合っていくチームを作れたことが今日の結果につながった」と、チームの成長に胸を張った。 立命大は大会が現在のコースに移った2013年以降、5連覇を果たすなど一時代を築いた名門。小さい頃に臙脂(えんじ)のユニホームに憧れ、入学した選手も多いという。 村松もその一人。常勝街道を再び歩めるか-。「私たちが卒業しても頼もしい後輩がたくさんいる。強い立命館をつないでいってくれると思う」。そのたすきは後輩に託される。(石原颯)