大阪発・52歳ではじめる『フジロック』は「出会い」の連続だった【現地参戦レポ】
1日参戦ゆえの全力疾走。
「しっかり歩いて、しっかり食べて、しっかり飲んで(笑)」を実践中のフルタニさんとともに、今宵のお目当てのひとつ、GHOST-NOTEが出演するフィールドオブヘブンを再び目指すことに。 「ホワイトステージからフィールドオブヘブンに抜けるボードウォークのデコレーションが好きやわ~。お金をかけて『すごいもの』を作るんじゃなくて、身近な素材を上手く利用してアートしているのがええなぁ。ライブペインティングしてたGravity freeにも挨拶できたし、音楽とアートが同時に楽しめて大満足」と、フルタニさん。 この後もGHOST-NOTE(フィールドオブヘブン)→FLOATING POINTS(レッドマーキー)→PEGGY GOU(ホワイトステージ)→ONI(苗場食堂)→電気グルーヴ(レッドマーキー)→in the blue shirt(ガンバンスクエア)と、怒濤のタイムテーブルを乗りこなし、気づけば午前2時過ぎ。 「しんどいけど、ワクワク感が勝ってるし、気分も高揚してるし、答え合わせはまだ終わってない(笑)」と、勢いそのままに深夜の「パレスオブワンダー」ステージへ。
ハメ外す夜の部はこれから。
フルタニさんいわく「一番観てみたかったステージ」こと、「パレスオブワンダー」は、深夜にオープンする場外ステージであり、入場チケットがなくても遊べるフジロック唯一のクラブ。それゆえに、「アウトドアウエアを着ていない」シティボーイが多いのも特徴だ。 「内装がとにかく格好いい。小バコのライブハウス感もあるし、外にはいい感じのバーがあって、またそこにもDJがいたりして。ここは一生遊べるなぁ~」と、365日音楽イベントを開催するフルタニさんも唸りっぱなし、踊りっぱなし。 そして時刻は午前4時前。元気すぎるフルタニさんの密着取材に疲労困憊の取材班だったが、「俺、始発のバスで大阪帰るから、それまでimaiくん(group_inou)観てくるわ」と、颯爽とレッドステージへ消えていく背中がとにかく眩しく、2024年の「ハイライト」となった。 ◇ フジロックより数日後、初参戦の感想を聞いてみた。 「あの後は、始発のバスが動き出す少し前にバス乗り場に着いたから、あまり待つことなく越後湯沢駅までのシャトルバスに乗れました。越後湯沢駅まで片道40分、朝7時15発の東京行き新幹線にも乗れて、昼過ぎには大阪に戻ってきてましたね。今回のフジロックは1日だけの参加やったけど、3日間行ったらもっと違う景色が見えてくるんやと思う。 俺は50歳超えてからの遅咲きのデビュー組で、頭でっかちになっていたから、それの答え合わせは出来たかな? 行かな分からんコトってまだあるねんな、と(笑)。来年? 次に3日間行ったらそれで満足するかも知れへんし、さらにハマるかも知れへん。ウォーミングアップすでに始まってるよ(笑)」 取材・文/藏ヶ崎達也 写真/山元裕人