KDDI、ドローンで太陽光発電所の夜間警備を実証 盗難被害、警備員不足に遠隔運航で対応
KDDIとKDDIスマートドローンは7月から、日本航空の協力を受け、太陽光発電所でドローンの遠隔運航による夜間警備の実証を始めた。 【関連写真】人物を検知したサーマルカメラからの映像 太陽光発電所は敷地面積が広大なため多くの警備人員が必要とされており、2024年問題として警備業界の人材不足が社会課題となる中、人材確保が困難な状況が続いている。さらに、太陽光発電所は山間部など人目につきにくい場所に建設されるため、全国的に発電所内の銅線ケーブルなどが夜間に盗難される被害が多発。再生可能エネルギーの供給自体も危ぶまれる事態となっている。 今回の検証はこうした状況を背景に、ドローンを活用した遠隔運航による夜間警備を長期間実証することで有効性を検証し、警備の省人化と盗難被害の減少につなげるのが狙い。 使用するのは、自律飛行ドローン世界大手の米スカイディオが提供する自動充電ポート付きの「Skydio Dock for X2」。サーマルカメラも搭載し夜間でもサーモグラフィーを使って監視が行えるのが特徴だ。 実証実験では、KDDIが保有する太陽光発電所の敷地内にX2を2セット設置し、あらかじめ設定した監視ルートを自動で交互に巡回。監視者は都内から遠隔でドローンに搭載したカメラからの映像を基に、太陽光発電所に侵入者や不審な動きがないかを監視する流れだという。
電波新聞社報道本部