「三重レンコン」新たな特産品に 三重・JA多気郡 初の出荷作業始まる
本年度から試験栽培、収穫
三重県多気郡の新たな特産品になれば――。JA多気郡(本店・同郡明和町斎宮、西井正代表理事組合長)管内で、本年度から「三重レンコン」の試験栽培を始めた。現在、同町佐田の農地で初めての収穫、出荷が始まっている。 昨年、山口県出身の農家が同町内でレンコンを栽培し、同JAを通じて県内で初めて出荷した。それを受け、管内の産地化を目指そうと、同JA職員らが今年5月から佐田の借用地約千平方メートルで乾田レンコンの試験植栽を始めた。 レンコンは春に種レンコンを植え付け、水をたたえた田で栽培し、冬に収穫する。 同JAでは、11月末から収穫を開始。3週間ほど前から水を止めて乾田となった農地で職員たちが手作業で次々にレンコンを掘り出した。 サイズごとに2L、L、Mの3種類に分け、1箱5キロに詰める出荷作業も行っている。レンコンは市場を通して県内のスーパーの産直市場などに並ぶという。12月下旬にかけて出荷量は増えていき、年末にピークを迎える予定。 今後、栽培方法を伝えるなど管内で栽培する農家を募り、新たな特産品として産地化させたいとしている。 JA多気郡営農部の高山幸治部長(55)は「初めての土地での栽培。今年は良い物ができています。水は要るので、できる所で定着していけたら」と話した。