「つまようじ職人」最後のテーマは松山城 細部まで再現目指す 西条の日野さん(愛媛)
何千本、何万本ものつまようじで精巧な模型を作ってきた西条市周布の日野孝俊さん(87)が、2024年4月から松山城の模型づくりに取り組んでいる。「つまようじ職人」として知られる日野さんだが、体調や年齢を考慮し、今回の制作を最後にする考えだ。「時間がある時、思うがままに」というモットーは崩さず、長年培った技術を生かして創作活動を楽しんでいる。 現在取り組んでいる松山城は、段ボールや型紙で作った大まかな枠組みが完成。今後、つまようじの貼り付けに取りかかるという。あらゆる角度から写真を撮影しており、格子窓や石垣など細部まで再現することを目指している。 日野さんは「つまようじを重ね合わせるなどし、城特有の立体感や屋根部分の傾き、石垣の段差などを再現していく。これまで実物に忠実な作品を作りきれたことはないが、難しさと向き合いながら制作を楽しみたい」と意欲を見せた。
愛媛新聞社