石破首相、田中角栄氏にあやかる?「令和の日本列島改造を進めたい」年頭記者会見で表明
石破茂首相は6日の年頭記者会見で、かつて師事した田中角栄元首相が提唱した「日本列島改造論」を引き合いに、「令和の日本列島改造、『地方創生2.0』を強力に推し進めていく」と語った。 今後の日本のあり方について「第3の日本、すなわち、1人1人が実現する『楽しい日本』を国民のみなさまといっしょにつくりあげていきたい」と主張。「強さや豊かさといった、先人のみなさまが作り上げてきた偉大な功績の上に、世界平和のもと、すべての人が安心、安全を感じ、多様な価値観を持つ1人1人の国民が『今日より明日はよくなる』と実感し、自分の夢に挑戦し自己実現を図っていける活力ある国家」だと説明した。 その第1の柱として「私は令和の日本列島改造、『地方創生2.0』を強力に推し進めていく。一極集中を見直し、多様性を未来への力としていく」と主張した。 「田中角栄元総理の日本列島改造論、大平正芳元総理の田園都市構想、竹下登元総理のふるさと創生など、(時の首相のもとで)多くの取り組みが進められてきた。これまでの取り組みの礎に第3の日本をつくるという極めて重要な局面で、これを成功させないと日本に将来はないという危機感を強く持ち、『令和の日本列島改造』を進めたい」と強調した。 石破首相は政界入りする前は銀行員だったが、父石破二朗氏の死去を受け、角栄氏から勧められる形で、田中派の事務局職員となって政治家への道を歩み出した経緯がある。没後30年を過ぎた現在でも根強い人気を持つかつての師・角栄氏の哲学にあやかる? ネーミングで「令和の日本列島改造」に触れた格好となった。