【チャンピオンズC】「前走地方JpnⅠで負けた馬」が複回収率167%! データで導く穴馬候補3頭
「前年の4着以内馬」が複回収率180% ドゥラエレーデ
2頭目はドゥラエレーデを挙げる。芝GⅠ・ホープフルSの勝ち馬にして、ダートとの両刀使い。昨年のこのレースは3着だった。 他の秋GⅠでも登場した観点だが、このチャンピオンズCも「リピーターレース」の側面がある。昨年の好走馬が再び上位に走ってくる。 名称変更&中京移転の翌年(2015年)以降で「前年の4着以内馬」は【3-2-1-15】複勝率28.6%、単回収率455%、複回収率180%という成績。なお回収率は15年に12番人気で勝ったサンビスタが跳ね上げているが、仮にそれを除いても単複ともに100%超。芝に比べて新陳代謝が緩やかなダート路線だけあって、前年実績馬は侮れない。 また「前年4着以内馬」の好走6例はいずれも「前走0.3秒差以上負け」からの参戦だった。ドゥラエレーデはみやこS大敗からの出走となるが、それで人気を落とすならむしろ好都合と解釈しよう。 前走の負けは内でかなり揉まれてしまい、力を出し切れなかったもの。昨年のチャンピオンズC、東京大賞典のように先行して砂を被らない形で運べれば変わり身があるはずだ。
ダート1800mの穴男・菱田裕二 アーテルアストレア
ラストは紅一点のアーテルアストレアを選ぶ。いずれも牝馬限定とはいえ交流重賞3勝の実績馬。JBCレディスクラシックではなく、あえてコチラに挑んできた。鞍上は落馬負傷から復帰した主戦の菱田裕二騎手に戻る。 菱田騎手はダート1800m戦が得意。過去5年で【23-24-18-195】複勝率25.0%、単回収率113%、複回収率118%と黒字圏内に入っている。このうち、6番人気以下なら複回収率は145%までアップ。「ダ1800mの穴男」としてマークしておきたいジョッキーだ。 アーテルアストレアは左回り巧者で、中京ダ1800mでも4勝を挙げている。コース適性は申し分ない。問題は牡馬との力関係に尽きる。 基本的にダート中距離のトップクラスは牡馬の方が牝馬より強く、牝馬がJRAの牡馬混合ダートGⅠで馬券に絡んだのはわずか5例。近20年ではサンビスタとソダシの2頭に限られる。人気薄になって当然だ。 ただし、今年はJpnⅠ・川崎記念でグランブリッジ、アイコンテーラーの牝馬2頭が馬券に絡んだ。路線としての牡牝格差は例年ほど大きくない。そしてアーテルアストレアは前走、その2頭と0.1秒差だった。得意舞台でパフォーマンスを上げてくれば馬券圏内に食い込む余地はある。 <ライタープロフィール> 鈴木ユウヤ 東京大学卒業後、編集者を経てライターとして独立。中央競馬と南関東競馬をとことん楽しむために日夜研究し、X(Twitter)やブログで発信している。好きな馬はショウナンマイティとヒガシウィルウィン。
鈴木ユウヤ