大坂なおみが全米1回戦で涙の勝利! 4年半ぶりにトップ10を撃破し「私にとってはとても意味のあること」<SMASH>
現在行なわれている今季最後のテニス四大大会「全米オープン」は大会2日目の現地8月27日に女子シングルス1回戦が行なわれ、産休を経てカムバックを遂げた元世界ランク1位の大坂なおみ(現88位)が登場。第10シードのエレナ・オスタペンコ(ラトビア/同10位)に6-3、6-2で快勝し、同大会3年ぶり7度目の初戦突破を果たした。 【動画】大坂なおみがオスタペンコに完勝した全米オープン1回戦ハイライト 全米で2018年と20年の2度優勝を経験している26歳の大坂は、今大会に本戦ワイルドカード(主催者推薦)で参戦。その初戦では17年の全仏オープンで四大大会初優勝を達成した27歳のオスタペンコと顔を合わせた。 両者は16年の全仏1回戦で1度だけ対戦しており、この時は大坂が6-4、7-5のストレートで勝利している。約8年3カ月ぶりの対決を迎えた今回も大坂が「私のお気に入りの選手で、尊敬している」オスタペンコを相手に、持ち前の攻撃的なテニスで主導権を掌握。第1セットではファーストサービスが入った時のポイント獲得率が93%、アンフォーストエラー0本という驚異のスタッツをマークし、1ブレークのリードをきっちりと守って先取した。 第2セットに入っても大坂の勢いは止まらない。相手の度重なるミスに乗じて順調にポイントを重ね、第1ゲームでいきなりブレークに成功。さらに第6ゲームからは3ゲームを連取し、1時間4分の圧勝劇で2回戦進出を決めた。 トップ10から勝利を挙げたのは当時世界9位だったキキ・バーテンス(オランダ/元4位/引退)を破った2020年「ブリスベン国際」(オーストラリア・ブリスベン/ハード/WTA500)以来、実に約4年半ぶりのことだ。産休からの復帰以降は「自分の身体にしっくりきていない」と苦しんできたからか、試合後にはベンチで涙を流した大坂。記者会見では思わず感極まったこの時の心境を次のように明かした。 「それには多くの異なる要素が関係している。私はここニューヨークで育ったから、子どもたちを見て、娘のことを思い出したの。そして、その子たちが試合を見に来てくれると、私自身も昔は子どもだったことを思い出し、とても感動したわ。 それに(昨年優勝した)ガウフ(アメリカ/現3位)の準決勝を観に行った時のことも思い出した。その時、私は観客席にいて、再びそのレベルでプレーできるかどうかわからないと思っていた。だから、オスタペンコという素晴らしい選手と対戦して勝つことができたのは、私にとってはとても意味のあることよ」 2回戦では昨年の全仏で四大大会初の決勝進出を果たした元世界8位のカロリーナ・ムチョバ(チェコ/現52位)と対戦する大坂。次戦も奮闘を期待したい。 文●中村光佑
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