北野武監督、「しっかり主役を張れるヤツがいない」日本映画界の現状を嘆く
ハリウッドの仕組みには興味なし!
『ゴースト・イン・ザ・シェル』(2017)では俳優としてハリウッド作品にも参加している北野監督。多額な予算を投じる映画制作への思いを聞くと「システムが違うから全く興味ないよ」と即答。その理由を「俺はカメラの位置を決めて、役者の演技を見て、編集も一人でやるけれど、ハリウッドなんて全部別の人間がやるんだから、監督が映画作っている感じなんてしないでしょ。魅力なんてなにもない」と一刀両断する。 そんな北野監督にとって、「映画監督としての成功とはなんなのか」を尋ねると「ヨーロッパ行って、国際空港でVIPサービスを受けられるのは魅力だね。みんなが並んでいるところを横からスッと入っていって、違う部屋から次の飛行機に乗るなんていいよね。作品の評価なんてどうだっていい。『どうぞマエストロ』なんて言われるのは気分いいだろうね」と笑顔で答えた。 (取材・文:磯部正和 撮影:山本宏樹/deltaphoto)