【台風5号】なぜ“左へお辞儀”するコース?3連休に東北~北海道の太平洋側に上陸へ お盆期間は“北へ向かう交通の乱れ”に要注意【広瀬駿気象予報士解説】
“海洋熱波”の影響でさらなる大雨に?
5月に配信した三重大学大学院・立花教授のインタビュー記事で紹介したように、今後の「異常気象の連鎖」が気になるところです。去年の猛暑や暖冬も加わって、東北や北海道沖の太平洋は海水温が異常に高い状態が続いています。この“海洋熱波”は、陸地の暑さをさらに厳しくさせるほか、台風接近時は雨雲がより発達しやすくなって、大雨がさらに激しくなってしまう危険もあります。 8月8日時点では、三陸沖の海面水温は27度を超えており、北海道の南の海域では平年より4度以上も高くなっています。連休は台風5号の接近に伴い、普段雨の少ない地域に発達した雨雲がかかって激しい雨が降り、土砂災害や河川氾濫の危険度の高まるおそれがあります。
去年2023年のお盆も台風7号直撃
東北地方中心に北日本の太平洋側では11日(日・祝)から12日(月・振休)ごろにかけて、暴風や高波、大雨に警戒が必要です。関東の沿岸でも高波に十分注意が必要で、海水浴は安全第一で楽しむようにしてください。西日本や東海地方では台風5号による直接の影響はなく、3連休はだいたい晴れて猛烈な暑さが続くでしょう。 ちょうど1年前のお盆期間にも、日本列島には台風が直撃していました。海水温の高まった日本海で雨雲が発達し、2023年台風7号の影響で鳥取県には大雨特別警報が発表され、近畿地方の日本海側でも大雨となりました。猛暑が日本周辺の海をどんどんと暖めており、本格的な台風シーズンはこれからです。台風5号の影響を受けない地域でも、今後の台風接近に備えて、非常用品や避難場所・経路を確認するようにお願いします。