イエメン紛争:停戦の行方を握る「フーシー派抑止」の集団指導体制
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2015年から7年以上続くイエメン紛争は、今年に入り新たな転換点を迎えている。国連の仲介により4月2日から2カ月間の停戦が発効し、6月2日にさらに2カ月間停戦を延長することで合意された。イエメン紛争では過去にも停戦が成立することはあったが、いずれも早々に停戦状態が崩壊しており、今回のように長期にわたって停戦合意が概ね順守されているのは初めてのことである。 また、2012年から大統領の座にあったアブドラッボ・マンスール・ハーディーが4月7日に辞職し、新たに発足した大統領指導評議会(Presidential Leadership Council: PLC)にすべての大統領権限を移譲することが発表された。議長を含む8名で構成されるPLCは、反政府勢力フーシー派と対立するイエメンの各勢力が入れられており、これが新たな統治機構として機能していくかが大きな焦点となっている。 全人口の8割にあたる約2400万人が人道支援を必要とし、約1000万人が慢性的な食料不足に直面するという「世界最大の人道危機」を引き起こしているイエメン紛争は、平和的な解決に向けて動くのか。
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村上拓哉